講演者インタビュー
労働関連法の改正内容から考える労務業務の未来とDX化
捨てるものを間違えないための情報整理と新たな一手
アクタス社会保険労務士法人 代表社員 特定社会保険労務士
松澤 隆志氏
DX推進、人的資本の開示など、人事が取り組まなければならない業務が増えています。一方で、相次ぐ労働関連法令の改正により今まで行っていた業務は減らないばかりか、増えているのが実情です。本講演では、どの業務を捨て、どの業務を残すべきか。また効率化をする上で失敗しがちな点はどこにあるのか。労働関連法令の改正点の整理を行い、労務業務の未来への想定をすることで、対策や適切なDX化についてお伝えします。(協賛/Ceridian Dayforce Japan株式会社)
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
以下の情報収集を進めている人事労務部門の管理職が対象です。
・今後の労務課題を先回りして網羅的に確認したい方
・労務領域における課題認識に「抜け」がないか不安のある方
・人事労務の重要課題に集中するための環境構築を進めたい方
・バックオフィスの人材を効果的に活用するためのヒントを得たい方
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
厚生労働省が発表した人口動態統計(概数)によると、2022年の数(出生数)は、前年より4万3169人少ない79万9728人で、1899年の統計開始以来、初めて80万人を割り込みました。国立社会保障・人口問題研究所の推計よりも10年ほど早いペースで少子化が進んでいます。
人材確保が大変困難な状況にも関わらず、外部環境の変化によるトピックが日々生まれています。足元の仕事に追われながら対応しなければならず、この「やることは増えているのに、そのために必要な人のリソースは減る」という矛盾は、時間が経過するほど、より顕著になり解消されることはありません。ここで急務となるのが、「持続可能な人事」を組織することではないでしょうか。
企業が中長期で成長を維持するために、人的リソースの「選択と集中」がマストです。限られたリソースをどの分野に投入するべきか、以下の事項を網羅的にご紹介する中で、その答えを得ていただきたいと思います。
(1) 労働市場や労働行政の動向など将来の外部環境
(2) 過去の労働関連法の改正内容とポイントのおさらい
(3) 今後の労働関連法の改正内容のおさらい
(4) 人的資本管理と人事DXにおける留意点
人事分野における現状の課題認識に不安がある方や、具体的なアクションに至るための課題整理をしたい方に、ご参考としていただきたいと思います。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
人事は、足元の業務が理解されないまま、社内外からの「指摘を受けやすい部署」であると認識しています。ゆえに、どうしても瞬間的な課題や要求事項への対応に振り回されやすいのですが、長い目で見るとコストと時間ばかりを費やし、人事スタッフの疲弊感のみ蓄積するのではないでしょうか。
そのような状況への危機感があり、人事業務の構造を変更することに興味を持たれている方は、ぜひご参加ください。
- 松澤 隆志氏(まつざわ たかし)
- アクタス社会保険労務士法人 代表社員 特定社会保険労務士
- 特定社会保険労務士。人事コンサルタントを経て、医薬品関連会社(東証一部上場)の人事・人財開発部長などを歴任し現職。業務領域は、労務管理の適正化や個別の労働問題への対応、人事制度の策定、人事PMI、人事業務改革、適正人件費管理など多岐にわたる。
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