講演者インタビュー
HRトランスフォーメーションへの挑戦
日系大手企業で変革に悪戦苦闘する人事マネジャーへのヒント
OXYGY株式会社 代表取締役/アジア・パシフィック代表パートナー
太田 信之氏
OXYGYの考えるHRトランスフォーメーションを、どうやってスタートさせ、成功させるのか。日系大手企業は、これまで培ってきた過去の成功体験によって強固な「型」を持つがゆえに、実際には変化を拒む社内の声も多く出てきます。この「型」をいかに変容させられるのか。本講演では、人事マネジャーがどのように変化を起こし、事業価値の創出に直結する人事にしていけるのか。実例を交えながら皆様と伴に考えます。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
前回の2022年秋のHRカンファレンスでは、「ガバナンス」「経営陣の役割」「戦略・人事ポリシー」「風土・文化のリセット」の観点からHRトランスフォーメーションの必要性と、効果について人材版伊藤レポートなどと関連付けて解説しました。
前回をコンセプト編とすると、今回は実践編を想定しています。これまで続けてきたやり方を変えることは、どんな部門・部署や人であったとしても、きっかけや覚悟が必要です。特に大手企業となればなおさら必要でしょう。
積み重ねられてきた歴史や前例という現実の重みを意識しつつ、そこから具体的にどのような変革の一歩を踏み出すことができるか。人・組織が事業の持続的成長という価値を生むことにどう具体的に貢献できるようになるのか。一般論ではなく、実践的で手触り感もある考え方と事例をご紹介します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
人と組織が事業戦略と同期し、事業価値を生み出し続ける。そこに向けて様々な利害関係者からの同意を取り付けながら、具体的な一歩を踏み出すためのやり方を解説することが主眼です。
例えば、いくつかある事業部門などの中から、人や組織からテコ入れした改革によって実際の業績が上がりやすそうな部門を選び、パイロット的に実行してみるやり方。または、エンゲージメントサーベイや従業員満足度調査などで、人材・組織関連のスコアが著しく低く、事業運営に支障もきたしているような待った無しの組織からのスタートするやり方もあります。
こうした進め方と同時に、変革そのものを起こしていくという、ますます世界で必要とされるスキルをどう身につけるのかについても触れていきます。
どのように変革を仕込んで、少しずつ成果を上げ、仲間を募り、広めていくのか。変革を実現するためには、必要なスキルとリーダーシップがあります。マインドセット、スキル、行動について基本とその応用について解説します。
HRトランスフォーメーションの考え方では、人事部だけでなく事業などのリーダーが人財や組織について考え、責任を持っている状態になることが一つのゴールです。事業戦略も理解している専門職であるHRが、事業部長らへアドバイスし、実践して成果を出して、組織ビジョンを実現する。そんな状態にどう到達するのか。ぜひそういった点に注目し、お聞きください。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
北風アプローチは私達OXYGYのスタイルではありません。現状抱えている課題解決の厳しさを客観的に認識しながらも、可能性を見つけ、共に進むべき方向と目標から逆算して、効果的な道筋をデザインし、その実現まで伴走する。そんな考え方と進め方を、ぜひ聞きに来てください。
- 太田 信之氏(おおた のぶゆき)
- OXYGY株式会社 代表取締役/アジア・パシフィック代表パートナー
- OXYGYアジア部門の責任者。25年に渡り、業界、国を超えて、戦略、イノベーション、事業変革(再生)、リーダーシップをテーマに、インパクトを生むことを信条にコンサルティングだけでなく、実践的な事業開発(M&A、スタートアップ投資等)を行ってきた。クライアントと共に成果を出すことが生きがい。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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