講演者インタビュー
キャリア自律でジョブ型人事制度を機能させる。活躍する自律型人材を育む3つのステップとは。
株式会社エイチ・ティー 代表取締役
照井 直哉氏
昨今導入が進むジョブ型人事制度。導入するも、運用面で苦戦されている企業も多いと感じます。本講演では苦戦している企業の共通項から、その根本的な要因と解決策についてご説明。企業戦略を起点とした人事戦略への落とし込みや、社員個々のキャリア自律など、企業と社員のビジョンを実現し、人事を中心に苦労して導入したジョブ型人事制度を120%活かすための、戦略立案の3ステップをお話しします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
変化が激しく予測困難な環境の中、「年功賃金による人件費の高止まりの是正」「外部からの価値の高い人材獲得」「リモートワーク環境適応に向けた職務・成果重視への転換」などの理由からジョブ型人事制度の導入に踏み切る企業も増えています。
しかしこれまでのメンバーシップ型人事制度と相いれない部分も多く、苦戦されている企業が多いのも実情ではないでしょうか。導入した結果、社員のモチベーションが下がり離職も増えている、評価する側の体制が整っていない、などのご相談をよく受けます。
私たちはその根本的な要因として、従来の関係性や制度、キャリア形成の考え方から会社・社員双方が抜け切れていないことがあると考えています。本講演では、これからの時代に必要なキャリア形成の在り方を理解した上で進めるキャリア自律の促進とマネジメント、人事施策への落とし込み方について、具体例を用いてご説明します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
環境変化が予測困難な中、会社と社員の関係性やキャリア形成の在り方も変化しつつあります。これまでは企業戦略をもとにした会社主導の画一的なキャリアルートでしたが、会社は社員を守り、社員は会社に尽くす「終身雇用関係」が維持できなくなった今、変化し続けることを前提としたスタイルが求められています。会社も社員もそれぞれに明確なビジョンを持ち、その交わる部分に対して、社員はビジョン実現の為に会社に所属し、会社もまたビジョン実現の為に社員を雇用するwin-winな関係性へと変化する必要があると考えています。
一方で、社員がビジョンを明確に持つことで「社員のキャリアビジョンと会社の戦略の間に矛盾が生じてしまうのでは」「社員が期待するキャリア開発の場を提供できないケースもあるのでは」「社員の自律的な成長に現状人事制度では答えられない」「優秀人材の離職につながってしまうのではないか」などの不安の声も耳にします。そこで重要になるのが、(1)会社のビジョン(戦略含む)と社員のキャリアビジョンをどう明確にするのか、(2)交わる部分に対してのどうマネジメントするのか、(3)GAPに対してどう人事施策へ反映させていくか、だと考えます。
本講演では、社員のキャリア自律を促進するために重要なポイントを踏まえて、取り組んだ事例をもとにお話しします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
当社は人事コンサルティング・教育サービスを通じて「人生100年時代の働き方変革」に取り組む組織・人の支援を行っております。会社と社員の関係性が変化し、人材育成の在り方も変化していく中でご相談の多くなったキャリア自律について、2019年より「じぶん戦略」という自律型キャリア開発プログラムを開発・推進してきました。最近ではジョブ型移行期のご相談も多く、今回の講演テーマでお話させていただくことにしました。この「じぶん戦略」を通じ、実際にジョブ型導入における複合的な課題に対して取り組んだ事例を交えてお話しします。
ぜひ、自社での課題と照らし合わせ、解決へのヒントをお持ち帰りください。
- 照井 直哉氏(てるい なおや)
- 株式会社エイチ・ティー 代表取締役
- 事業会社で人事キャリアを積んだ後、外資コンサルティングファームで人事組織改革PJを多数手がける。その後人材系ベンチャーでコンサル事業担当役員として従事。VUCA時代の中、人と企業の働き方変革の必要性を感じ、その支援を目的としたHXTを設立し現在に至る。Prosci®認定チェンジプラクティショナー。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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