講演者インタビュー
「シニア人材をいかす人事制度」~70歳までの雇用を見据えた人事制度のあり方とは~
株式会社トランストラクチャ シニアマネージャー
仲山 和秀氏
日本の労働力人口が減少する中、各企業は事業を推進していくための人材をいかに確保するが喫緊の課題といえます。一方で企業にはシニア人材の雇用確保が義務化されました。シニア人材の活用は各企業にとって課題解決を実現するための重要な取り組みとなります。ではどのようにシニア人材をいかし、企業成長につなげればよいのでしょうか。本講演では、定年延長を見据えたシニア人材の人事制度設計のポイントについて解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
現在の日本は、シニア人口が増加、若年人口が減少し、世界一のスピードで少子高齢化が進展。ほとんどの日本企業に重大な影響を及ぼしています。
このような環境変化の中、2021年4月からは「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)」の一部が改正され、70歳までの就業機会の確保が努力義務になるなど、シニア人材の活用、人材マネジメントのあり方も変化を迫られています。
シニア人材のモチベーションの向上と戦力化に課題を抱えている企業の人事の方々に、ぜひご参加いただきたいと思っています。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
人生100年時代に突入し、社会で活躍する期間が長期化していく環境下にあるため、企業から以下の相談が増えています。
・シニア人材のモチベーションが上がらない
・シニア人材の貢献度・貢献意欲が低下し、若手・中堅社員のモチベーションも低下している
・シニア人材が増えることで人件費が高騰している
また多くの企業は、正社員時の処遇から大きく引き下げた定年再雇用を行っていますが、定年延長、再雇用制度の改定を検討する中で、上記に記載したような点に悩んでいるのではないでしょうか。
本講演では、シニア人材のモチベーションを向上させ、いかに戦略化していくか、シニア人材戦力化に向けた人事制度とはどのようなものか、について解説します。
シニア人材制度見直しのポイント、具体的な制度イメージ、自律的なキャリア構築の支援施策についてお話しします。今後の定年延長や再雇用制度の改定を行うイメージをつかんでいただければ幸いです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
55歳で役職定年による処遇ダウン、60歳定年による処遇ダウン、一定の処遇のまま60歳から65歳まで就業という従来の人事制度では、55歳からの10年間、社員はモチベーションが下がった状態で就業し続けることになります。これが多くの日本企業の実情です。
少子高齢化が進む中でも、持続的に企業価値を向上させていくためには、シニア人材の活性化は極めて重要な人事施策です。
今回の講演が、これからのシニア人材の人事制度、シニア活性化施策についての有益な気付きとなれば幸いです。
- 仲山 和秀氏(なかやま かずひで)
- 株式会社トランストラクチャ シニアマネージャー
- 大学卒業後、外資系自動車ディーラーにて、人事担当者として、新卒・中途採用計画の立案・実行、給与・社会保険の人事労務を行う。その後、玩具製品専門商社の人事・研修業務に従事した後、当社に入社。人事制度設計、導入支援および雇用調整などの組織・人事コンサルティング業務に従事。
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