講演者インタビュー
東北大学で取り組む「DX推進人材の育成」
ビジネスでデータ活用を推進できる人材育成の難所と勘所
東北大学ナレッジキャスト株式会社 代表取締役
荒井 秀和氏
多くの企業がイノベーションを図るべくDXを推進しています。そんなDX推進企業が大きな課題としてあげるのが「推進人材の育成」です。本講演では、なぜうまく進まないのかについて難所を解説し、特に必要とされている「データを分析しビジネスへのデータ活用を推進できる力」の育成に焦点を当てて考察します。そして、東北大学が進めているビジネスデータ活用実践スキル養成のための取り組み・勘所を紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
ひとことで言えば「DX人材の育成にお悩みや課題を抱えている方」に向けた講演です。
DXを推進するうえで特に重要とされている、データ活用によってビジネス変革をリードできる人材(データサイエンティスト)は、どの企業においても不足していて、その人材不足がDX推進の大きな阻害要因になっているといわれています。
DX人材育成のために全社的に社員のリスキリングを進めている企業でも、データサイエンティストの育成には苦労していて、成果を出せぬままにトライ&エラーを繰り返しているというのが実状のようです。
そんなDX推進人材、特にデータの分析と分析結果のビジネス活用をリードできる人材の育成について課題認識をお持ちのDX人材育成を担う部門の方々に向けて講演を行います。実際に企業の皆さまを対象に実施しているデータサイエンティスト養成プログラムを紹介しながら、DX推進人材育成の勘所をお伝えします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
本講演では、東北大学大学院経済学研究科サービス・データ科学研究センターが中心となって、企業の皆さまを対象に企画・開発、実施してきたデータサイエンティスト養成プログラムを紹介しながら、データサイエンティスト育成の勘所をお伝えします。
「大学の教員(研究者)が、ビジネスの世界で活躍できるデータサイエンティストを育成できるのか」と疑問を抱く方もいると思いますが、育成できているんです。むしろ大学教員だから育成できると言うべきなのかもしれません。そういう意味で、企業の皆さまは、もっと大学を活用すべきだと考えています。関心のある方はぜひ本講演をお聴きいただければと思います。
機械学習やディープラーニングなどのデータ分析手法やAIについて学べる講座・講習は、世の中に数多く存在していて、体系化された知識を身につけることは比較的容易です。しかし、なぜ企業におけるデータサイエンティスト育成は思うように進んでいないのでしょうか。なぜ人材育成投資が実際のビジネスにおける成果につながらないのでしょうか。これらの命題についても本講演の中で考察します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
これからDX推進人材の育成に取り組む計画を立案している企業の皆さまにも、すでに本格的にDX推進人材の育成に取り組んでいる企業の皆さまにも、次の一手を考えるうえでのヒントとなる情報を提供したいと考えています。
当社は、研究成果をはじめとする東北大学の「知」を社会にご活用いただくために、さまざまな事業を展開しています。本講演も、東北大学のデータサイエンス分野の「知」を企業の皆さまの事業にお役立ていただける端緒となればとの思いから実践的な情報提供に努めます。これまで人材育成に関して大学の活用を考えたことがなかった企業の皆さまにも、ぜひご聴講いただければと思います。
- 荒井 秀和氏(あらい ひでかず)
- 東北大学ナレッジキャスト株式会社 代表取締役
- 2019年2月東北大学特任教授。大学発スタートアップ創出支援に注力。同年10月東北大学100%出資会社の東北大学ナレッジキャスト株式会社設立に伴い同社代表取締役に就任。研究成果をはじめとする東北大学のさまざまな「知 」を社会に活用いただくためのコンサルティング事業と研修・講習事業を中心に事業展開中。
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