講演者インタビュー
双日の事例から見る
企業ががん対策を進めるべき理由と具体的な取り組みかた
株式会社HIROTSUバイオサイエンス 執行役員(COO)
鈴木 彬氏
一生のうち2人に1人はがんを罹患すると言われています。しかし、がんに罹患した人は解雇や降格、減給といったネガティブな待遇を受けるという懸念から、約50%の人がこの事実を職場で共有することを恐れています。本講演では、「がんと就労の壁」を解説した上で、健康経営を推進する双日が、疾病の未然予防、健康増進に加え、仕事と治療の両立を目指す取り組みについてご紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
第一部(HIROTSUバイオサイエンス)
がん患者の約3人に1人は20代~60代でがんに罹患し、仕事を持ちながら通院している人は約45万人います。一方で、がんと診断を受けて退職・廃業した就労者は約20%。企業はあらゆる場面で従業員に対する健康管理が求められるようになりましたが、がん対策を無視して心身の健康を守ることができるでしょうか。人事ががん対策を見逃してはいけない理由について解説します。
第二部(双日)
健康経営を推進する中で、がん対策は重要な取り組みの一つとして位置づけています。40才以上の社員に対する3年に1度のがん検診、全女性社員に対する子宮頸がん・乳がん検診の実施など、早期発見・治療に努めています。早期発見のためにも、年齢や性別に関係なく、多くの社員にがん検査を受けてもらうための環境整備が必要と考えています。本講演では当社の取り組みについて解説します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
第一部(HIROTSUバイオサイエンス)
がんになっても従業員が隠さない環境をつくることが人事のミッションなのではないかでしょうか。「今まで通りの仕事ができない」従業員の悩みを理解するための、がんの基礎知識や、就労の課題を知っていただける内容となっています。
第二部(双日)
健康経営を推進する企業が年々増加している中、がん対策をはじめ当社が進める取り組みやその背景についてお話しします。健康経営の考え方、各施策の実施背景やその効果など、具体例を交えて紹介します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
がん検診は健康診断の必須項目ではありませんが、実際にそうなった場合、個人の心身に与える影響は他のものと比較になりません。また、企業にとっても生産性が落ちるなどの影響も発生します。個々にがん検診をすることは、誰もが始められることですが、企業が健康管理をする姿勢を示すことで、働きがいを支える組織になります。健康経営を推進する双日のがん対策に注力する背景とその取り組みについても紹介しますので、みなさまの取り組みの参考になれば幸いです。
- 鈴木 彬氏(すずき あきら)
- 株式会社HIROTSUバイオサイエンス 執行役員(COO)
- 2021年 事業部長として当社入社。2022年執行役員COO(現任)。「世界中のがんで悲しむ人をなくし、笑顔にする」ために、ボランチ(舵取り)として日々事業拡大に取り組んでいる。
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