講演者インタビュー
人事ガチャの秘密 -配属・異動・昇進のからくり
株式会社パーソル総合研究所 シンクタンク本部 上席主任研究員
藤井 薫氏
パーソル総合研究所が3年間にわたって実施した大手企業の人事責任者へのヒアリング調査をもとに、『人事ガチャの秘密』の著者がさまざまな人事ローテーションのパターンを解説します。年代層別の人事異動施策、目配りされないミドルパフォーマー問題、定期異動と随時異動、機能しない社内公募制などに切り込み、「全員型タレントマネジメント」実現の観点から、人事ローテーション・異動配置施策見直しのヒントを提示します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
次世代経営人材だけではない「全社員型タレントマネジメント」を目指している企業、適材適所・適所適材の実現に向けて人事異動・人事ローテーションのあり方を見直そうとしている企業を想定した講演です。パーソル総合研究所が3年間にわたって実施した大手企業の人事責任者へのヒアリング調査をもとに、『人事ガチャの秘密』の著者がさまざまな人事ローテーションのパターンと課題を解説します。年代層別の人事異動施策、目配りされないミドルパフォーマー問題、定期異動と随時異動、機能しない社内公募制などに切り込み、「全員型タレントマネジメント」実現の観点から、人事ローテーション・異動配置施策見直しのポイントを提示します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
(1)3年間にわたる大手企業の人事責任者へのヒアリング調査(大手企業のタレントマネジメントに関する実態調査2020、大手企業の一般社員層の異動配置に関する実態調査2021、大手企業の管理職の異動配置に関する実態調査2022)をベースにした内容です。
(2)人事権の所在や年代層、評価成績などによって異なるさまざまなローテーションパターンと課題を解説します。
(3)見逃されがちな管理職のローテーションの実態と課題も取り上げます。
(4)役職定年制の運用実態と動向にも注目です。
(5)『人事ガチャの秘密 配属・異動。昇進のからくり』(中公新書ラクレ)の著者による講演です。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
3年間のヒアリング調査を通じて、「多くの人事部はそれほど異動配置に関わっていない」という実態が見えてきました。事業環境変化へ即応すべく事業部門主導の人事異動が増えていること、人的資本経営への対応をはじめ経営陣からの要請が増加・高度化し人事部が多忙を極めていることなどがその理由です。しかし、異動配置は“The 人事”ともいうべき人事部のコア機能であり、タレントマネジメントの要です。この機会に再点検をお勧めします。
- 藤井 薫氏(ふじい かおる)
- 株式会社パーソル総合研究所 シンクタンク本部 上席主任研究員
- 電機メーカーを経て、総合コンサルティングファームにて人事制度改革を中心としたコンサルティングに従事。その後、ITベンダーにてタレントマネジメントシステム事業を統括するとともに傘下のコンサルティング会社の代表を務める。2017年パーソル総合研究所に入社、タレントマネジメント事業本部を経て2020年より現職。
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