スリール株式会社 代表取締役
堀江 敦子氏
「育休を取得した従業員が復帰することは当たり前になったが、復帰後になかなか活躍できない」。最近そんな企業様の声をよく耳にします。時間制約があること以外、他の社員とは変わらないのに、なぜそのようなことが起きるのでしょうか? 原因の一つである「両立不安」を解説した上で、上司と部下のアンコンシャスバイアスについて、復職者向け研修でもご好評いただいている<他者理解ワーク>を体験いただきます。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
さまざまな施策を行ってはいるが、なかなか成果を感じられない。そんな悩みをお持ちの企業も多いのではないでしょうか。
その原因の一つは、ミスコミュニケーションにあります。女性活躍や働き方改革が叫ばれ、この10年で社会は大きく変化しました。しかし「将来に不安を抱えている」という学生は71.2%、弊社が実施した仕事と子育ての両立に関する調査をまとめた『両立不安白書』では、「仕事と子育ての両立に不安を抱えている」という子育て前の女性は92.7%にものぼります。こうした不安が、仕事のパフォーマンスにも影響を与え、同調査では「不安が原因で離職を考える人」が半数にも及びました。
「不安だけで?」と感じる方もいらっしゃると思いますが、個人の問題だけではありません。こうした不安の正体を歴史的背景からひも解き、現場でどのようなコミュニケーションが重要なのかをワークをとおして体感いただきます。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
スリールは、誰もが「自分らしいワーク&ライフ」を実現し、笑顔で生きられる社会を目指して事業を行なっています。さまざまなダイバーシティがある中で、まずは「子育てしながらキャリアアップできる人材・組織」を創り、自分の納得した人生を生きることができる人を増やしていきたいと考えています。
創業から、大学生が「仕事と子育ての両立」をリアルに体験する「ワーク&ライフ・インターン」というプログラムを1000名以上に提供してきました。このプログラムをとおして、「仕事と子育ての両立に対する不安」を払拭(ふっしょく)し、自律的なキャリア形成をします。
こうした体験プログラムを提供してきたノウハウから、座学でもリアルな状況を体験できるワークやカードゲームなどを用意しており、上司と部下、お互いのアンコンシャスバイスを払拭する研修で育児中の社員や管理職に実施していただいています。通常の業務の中では気づきにくい、見えない意識の壁を感じられるワークとして、大変好評いただいております。
また、ワークだけでなくライフも含めた両面からキャリアについて考え、ライフイベントを経ても活躍していくよう促していくことで、企業全体の働き方改革にもつなげています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
体験していただく「他者理解ワーク」は、生活の中に隠されている上司と部下のミスコミュニケーションを体感し、マネジメントについて知っていただく内容です。管理職研向けや育児中の社員向けなど、多くの企業で導入いただいている人気のワークショップです。体感後は「こういうことだったのか!」と感嘆のお声をいただきます。ぜひ皆さまも、ご体感ください。
また育児中の社員の方に向けた『新・ワーママ入門 自分らしい働き方・育て方が見つかる』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を6月に出版しました。育休中の課題本としても、すでに多くの企業にご活用いただいております。
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