株式会社チェンジウェーブ 代表取締役社長
佐々木 裕子氏
企業変革に携わる中で「ダイバーシティを推進しても現場が変わらない」「イノベーションにつながる実感が得られない」というご相談を多くいただきます。実は、ダイバーシティから新たな企業価値を創出するには「無意識バイアス」への対処が不可欠なのです。人事・経営層はどのように取り組むべきか、約5,000名の管理職データをもとに、早稲田大学ビジネススクールの入山教授と経営学の視点から考えます。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
事業環境が急激に変化し続ける昨今、新たな価値創造が多発的に起こる組織づくりに、日々尽力されている経営者・人事の方は多いのではないかと思います。
「ダイバーシティ(多様性)」は、組織がそうしたイノベーションを起こし続けていくための重要な土台であると言われており、その必要性は、ほとんどの企業経営者・人事担当者にとって周知の事実になりつつあります。
ただ、実際の現場では、「多様性」が「イノベーション」を起こしているか、具体的な変化につながっているか、というと、道半ばに見えるのが多くの企業の現在地なのではないでしょうか。
本講演では、「ダイバーシティが価値創造につながっている実感が得られない」という問題に日々頭を悩ませているマネジメントや人事の方々に、五千名の管理職データと経営学の観点から、問題の背後にある本質課題の理解と、具体的解決に向けたヒントをお持ち帰りいただければと思います。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
今回の講演では、「ダイバーシティ推進がなぜ経営課題となり得るのか」をテーマに、経営学者の入山章栄先生と「イノベーションが起こるメカニズム」を紐解いていきます。 「多様性」の本質とは何か。多様性が必要な「場」とはどういうところなのか。組織がイノベーションを起こしていく上で重要なポイントを、経営学的な観点から、また実務的観点から解説していきたいと思います。
また、ダイバーシティ推進の最大の砦と言われているのが「無意識バイアス」の存在です。
長きに渡り先駆的にダイバーシティ推進を行ってきた企業であっても、実際にボードメンバーや管理職比率をみると、いまだに「多様」とは言えない状況にあるのは、この無意識バイアスが要因であるといわれています。 日本でもここ数年で多くの企業がこの「無意識バイアス」問題に取り組み始めています。
とはいえ、この無意識バイアスに適切に対応していくのは、そう簡単ではありません。「研修では総論は理解してもらえるものの、なかなか自分事にならない」という、人事の方々の悩みも聞こえてきます。
本講演では、データから読み解いた「日本企業の現在地」をご紹介したうえで、組織の各人が無意識バイアスに「自分事」として取り組み始めるには何が必要か、他社事例と脳科学・行動心理学観点から、そのヒントをご紹介します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「無意識バイアス」は、無意識であるがゆえに自覚しにくく、また一度形成されると払拭することはできないと言われています。本講演では、参加いただいた皆さまご自身の「無意識バイアス」についても体感いただき、ご自身が適切にコントロールしていくための実践的なアクションについて、具体的イメージを掴んでいただければと思っています。
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