株式会社HRインスティテュート 常務取締役 シニアコンサルタント
三坂 健氏
職場の多様化、働き方改革が進む中、残業などにより体力や精神力を酷使する“長時間労働”から、長く現役で働く“長期間労働”にシフトし、仕事やキャリアをめぐる価値観も変わりつつあります。次世代リーダー育成においては、こうしたチームや組織の存在を前提にしなければなりません。本講演では「ファシリテーション力」の強化を軸とした次世代リーダーのあり方と育成方法について解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
現場や職場の多様性が増し、情報もフラット化する中で、求められるリーダーシップのあり方が変化しています。「うまくチームをマネジメントできない」「社員のやらされ感がなかなか解消されない」といった問題を解決するヒントをご提供します。
今のリーダーには、従来のマネジメントに加えて、社員の主体性を引き出しながら、生産性を重視することが求められます。そのためには「ファシリテーション型のリーダーシップ」を発揮することが重要です。具体的には、以下の五つです。
(1)職場やチームのミッションを明らかにし共有する (2)定量的な目標に加え、定性的な目標を具体的に言語化する (3)戦略を対話して決定する (4)進捗を互いに共有しあう (5)リアルタイムにフィードバックしあう
これらの場づくりを行うのがリーダーであり、そのために必要なスキルや考え方を備える必要があるのです。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
私自身、コンサルタントでありながら、自社の経営陣の一人として、どうすればメンバーが生き生きと活躍し、互いに関心を向け、寄り添いながらもフィードバックしあって成長できる組織・チームを実現できるか、日々奮闘しております。
HRインスティテュートのミッションは「主体性を挽き出す」であり、日本一、世界一「主体性を挽き出す」存在であることです。もし、一人ひとりがバラバラにただやりたいことをやるのではチームは機能しないばかりか、相乗効果も、個の成長を促すこともできません。チームとして相乗効果を発揮しつつ、個の主体性を挽き出す、というバランスを追求し、高度に最適化することがマネジメントの課題であり、これからのリーダーに求められる素養であると考えています。ちなみに「引き出す」ではなく「挽き出す」という言葉を使っているのにも意味があります。一人ひとりのメンバーが、それこそ銘柄の異なるコーヒー豆のように、違った個性と香りを持っています。その個性(香り)を発揮しつつ、時間をかけてでも、相乗効果を生み出す。このような考えから「挽く」という言葉を用いています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
職場で実際にリーダーとしてチームや組織のマネジメントを行っている方や、リーダー育成を検討されている方に、講演を通して、これまでのマネジメントやリーダーシップのあり方を振り返り、今後のアクションを検討する場にしていただければと思っています。変化とは、自ら気づき、自ら行動することによって促されるものです。今回の講演が、そうした変化のきっかけになればうれしく思います。
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