シンメトリー・ジャパン代表/マサチューセッツ大学MBA講師
木田 知廣氏
「ウチの社員はリーダーシップがなくて……」と悩む研修担当者は、「リーダーとは○○だ」と思考が硬直化しているケースが多いものです。状況に応じて「使い分ける」と考えた方が、上手に社員のリーダーシップを引き出せます。本ワークショップでは「リーダーシップ・マトリックス」理論で、コミュニケーション手法を中心に様々なリーダーシップスタイルをご紹介。社内のリーダー育成が変わります。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
今回のセッションは、社員のリーダーシップを引き出したい研修担当者のために企画しました。というのも、私は米マサチューセッツ大学のMBA講師も務めていますが、日本人が考える「リーダーシップ」は、ちょっと違うのではないかと思うことが多いためです。
例えば、社内で「リーダーシップ研修」を開催する場合、ともすれば「心構え」に重きが置かれがちです。しかし、それ「だけ」では、受講した社員の行動が変わらずに、企画した研修担当者の方も手応えを持てないでしょう。
むしろ大事なのは、「行動」です。心構えは当然として、リーダーとして必要な行動を身に付ける手法を体験していただくのが、今回のセッションの趣旨です。従って、企業内で人材育成をご担当する方にぜひご参加いただきたいと思います。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
「リーダーシップは状況依存的である」というお話は聞いたことがあるでしょうか?
つまり、ある状況においてうまくいったリーダーが、他の状況ではうまくいくとは限らない、ということです。従って、ビジネスの現場で成果を出すためには、さまざまなリーダーシップ・スタイルを身に付ける必要があるのです。
ところがどうでしょう。日本人の場合、「リーダーとは○○だ」のような、固定化されたイメージを持ちがちです。これでは、先ほどもお話ししたとおり、日本人のリーダー育成に問題が出るのは当然と、私からは見えてしまいます。
そのリーダーシップ・スタイルですが、具体的には、指示的、支援的、達成指向的、参加的の四つのアプローチを身に付けるのがお勧めです。理論的背景としては、米国のロバート・ハウス教授が提唱した「パス-ゴール理論」と呼ばれるものを念頭においています。
そして、それぞれのスタイルに合わせた行動を身に付ける、というのが今回のセッションでお伝えしたいことです。今回は特に「コミュニケーション」に絞りますが、例えば達成指向的なスタイルをとるときには、それにふさわしい話し方があります。これを身に付けると、具体的な行動が変わってきて、現場においてもリーダーシップを発揮できるのです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
今回は2時間という制約がありますが、その中でも私がこれまで開発してきた手法を徹底的にお伝えします。単なる講演ではなくワークも交えて、参加した方にも「身につく」感じを味わっていただきますので、本気で導入を考えている方にはぜひご参加いただきたいと思います。
と言っても、難しい話をするつもりはありません。実は人が学ぶ際には、「リラックスできる環境」が重要です。つまらないことをやらされるだけだと、拒否反応が出てしまいますからね。楽しくも学びが多いセッションになりますので、ぜひ楽しみにしてください。
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