キューブ・インテグレーション株式会社 シニアコラボレータ―
島倉 大氏
「評価に納得できない!」と人事担当者に連絡してきたある社員。対応した担当者では埒(らち)が明かないと、人事部長宛に直接メールを送ってきた。面談してみると、評価に加え、担当業務の不満などを延々3時間近く主張。その後も部長自らが対応せざるを得ない状況が続き、関係者全員が疲弊困憊する事態に……。実はこういった事例に隠れているメンタルの問題を、専門家がワークショップ形式で解説します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
弊社ではメンタルヘルスにまつわるさまざまな問題の解決をお手伝いしています。
従来のEAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)とは異なるという意味を込め、自らをCAP(Corporation Assistance Program:企業支援プログラム)と位置付けています。
従来のEAPとの大きな違いとして、想定している支援対象が異なることが挙げられます。従来のEAPが主にメンタルヘルス不調者本人への本人対応を中心に行っているのに対し、弊社CAPでは企業の経営リスク・運営リスクに焦点をあて、本人対応のみならず人事へのコンサルティングや制度構築支援など企業対応を中心に行っております。
上記、問題社員への対応など、一見メンタルヘルスとは無関係に見える問題に関しても、専門家の視点から対応可能かどうかも含めアドバイスさせていただきます。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
弊社では人事部長や役員から「これはメンタルヘルスとは関係ないのですが…」と前置きされたうえで、以下のような相談を受けることが少なくありません。
「有名大卒、採用では筆記・面接ともに高評価。非常に期待した社員だったが、現場からの評価は芳しくない。“現場のマネジメントの問題”と考えていたが、本人から人事宛にメールが届いた。
『上司から価値のない仕事を押し付けられている。採用時の説明と違う。こんな無能な人間にマネジメントをさせるのはおかしい。即降格させるべき。会社が対応しなければ、私が弁護士を雇って上司をパワハラで訴える。』
これはマズいと思い現場にヒアリングに行くと、現場はすでに疲弊しきっており、「彼がいると仕事が回らない」、「顧客先からもクレームが入っている」、「彼を辞めさせないなら私が辞めます」と口々に訴える。
さらに現場では本人に対してイレギュラーな対応が黙認されていたことも判明し、現場ではすでに対応不可能。
「顧客先に直接クレーム」、「社長・副社長にもメールや電話で直訴」といったこれまでの経緯から、担当者任せにすることもできず。結局、人事の責任者である自分が対応しなければならない…。」
実はこのようなケースの背後にはメンタルヘルスの問題が潜んでいることがあり、対応を誤ると会社に大きな損害をもたらす可能性すらあるのです。今回は対応のポイントについて解説します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
メンタルヘルスの問題としてはうつ病が一般的ですが、メンタルヘルス不調にはうつ病以外にもさなざなな種類が存在します。
一見、メンタルヘルスとは無関係と思われるようなケースの中にも、実は背後にメンタルヘルスの問題を抱えているというケースも少なくありません。
もし今現在、「理由や原因は分からないが、とにかく困ったケースを抱えている」という人事の責任者の方にはぜひご参加いただければと存じます。皆さんのご参加をお待ちしております。
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