株式会社ラーニングインパクト 代表取締役社長
川口 泰司氏
成果をだす研修プログラムはどのようにデザインするのか、そして研修成果はどう測るのか。ICTの活用によって、人材育成の手法は、従来の集合研修やeラーニングを超越した領域に達しています。本講演では、ICTの利用で集合研修やマイクロラーニングの効果を高め、ラーニングSNSなどを組み合わせることで生み出せる効果的な研修プログラムの全体像と、その設計法について解説いたします。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
多くの企業が教育研修に抱く不満は、「研修がやりっぱなしになっていて成果が見えない」、「研修で学んだことが定着せずOJTもうまくいかない」など、研修の成果が実感できない点にあります。人の成長を、わかる、できる、行動が変わる、の3段階で考えたときに、いずれかの段階が中途半端な状態であるため成果が出せていないと考えられます。今回の講演ではこうした課題を踏まえて、確実に成果を上げる教育研修の考え方、および具体的な手法についてお話しします。教育研修プログラムのデザイン、研修効果の測定方法、行動変容の促進手法、成長過程のモニタリングなど、さまざまな観点で私どもがこれまで得てきた知見やデータをまじえて、ご紹介する予定です。特に最近は、教育研修に多くの時間を割けないという観点から、マイクロラーニングなどICTの活用が必須になっていますが、ICTの効果的な活用方法についてもお話ししたいと思います。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
テクノロジーが進化する中、教育研修の領域でもICTの活用が欠かせなくなっています。また、ICTを活用することで、従来解決できなかった,さまざまな課題への対処が可能になっています。本来、社員の能力は人ごとに異なり、当然育成課題も個別であるべきです。しかし、これまでの教育研修は、社員の中で平均的に不足している能力領域をテーマに取り上げていました。例えば、会社の売り上げが低迷しているから営業研修を全員一律で受けさせる、などが典型的な例です。しかし実際には、ニーズの把握が苦手な人、提案が不得意な人、最後の「買ってください」が言えない人、など、人それぞれスキルも個性もバラバラであり、一律のプログラムで全員の課題を解決するのは困難です。そんな中、多くの従業員に不足しているスキルのみ抽出し、研修テーマを決めている研修がほとんどではないでしょうか。しかし、効率よく能力開発を進めるには、「個別化」が必須です。テクノロジーが進化し、教育研修においてもICTを活用することで、従来解決できなかった,さまざまな課題への対処が可能となっています。ICTを教育研修プログラムにどう活かし、教育研修プログラム全体をデザインするか。一歩進んだICTベースの教育研修だからこそできる、データドリブンだからこそ確実な、知識の定着から行動変容まで、幅広い領域での取り組みをご紹介します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
当社は教育研修におけるデジタルトランスフォーメーションを実現するために設立された企業です。創業間もないですが、ご相談いただく中で最も多い教育テーマは、「社内外とのコミュニケーション力強化」です。これには、コミュニケーション不足が原因でトラブルが発生したり、人間関係がぎくしゃくしたりすることが増えているという背景があります。営業職はもちろん、医薬業界のMR、ソフトウェア業界のSEなど社外とのコミュニケーションが多い専門職、そのほか社内の他部門との連携や、上司と部下の関係など、すべての人が身につけるべきコミュニケーション力の強化にご関心のある教育担当者の方、ぜひお越しください。
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