株式会社レイル 代表取締役社長
須古 勝志氏
中堅企業の方からのご相談で最も多いのが、次世代幹部候補の発掘と育成、次いで優秀人財のリテンションと社員育成です。これらの成功には、社員個々のポテンシャルにフォーカスし実態調査を行い、打ち手を決めることが必要です。本講演では500~2000名規模の中堅企業にて「MARCOPOLOアセスメント」を活用した組織変革成功ストーリーを紐解き、何を見て、どう分析したのかをお伝えします。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
現社員の中で資質を秘めた人は誰なのか、責任あるポジションに資質のない人がいるのではないか、我が社はどのようなポテンシャルの社員で構成されているのか、などを把握されていますか?
成長を急ぐあまり、個々の個性やポテンシャルが見えにくくなるのが中堅企業です。目が行き届かないまま、流行の打ち手を実行しても成果に繋がらず、優秀になれる資質を持つ若者が辞めていく傾向があります。
人には勝ちパターンがあります。中堅企業が、個々にフォーカスした正しい「打ち手」を実行するには、まず優秀人財が何故優秀なのかを要件定義し、その上で個性とポテンシャルを把握することが大切です。
さもなければ、採用厳選も配置も抜てきも育成も、基準がないまま行うことになります。実際、30代40代に多くの資質ある人財が埋もれていることがわかると皆さん驚かれます。
このような課題を感じておられる方向けにお話しさせていただきます。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
プロ経営者、次世代を担う優秀幹部、ハイパフォーマーたちをそうたらしめているのは、知識・スキルなどの上物ではなく、内面的資質であることが、多くの研究によって明らかになっています。経験も大切ですが、挫折した経験の中から更なる成長を遂げられたのはなぜか。そのすべての答えが内面的資質です。
ただし、内面的資質はすべての項目が高ければ良いという訳ではありません。すべての項目が高い人は存在しません。人は皆、どこかに「こだわり」があり、これが個性であり原動力となっているのです。
次世代幹部に要求される任務は多岐に渡り、目の前の事業環境と与えられた任務に対してぴったりマッチする過去の経験など皆無です。常に新しい想定外のハプニングが起きる非連続な試練の中でそれをやり遂げていくのです。そこに、組織の考え方・価値観、社長の意図があり、ミレニアル世代、ジェネレーション世代の部下が存在するのです。
このような要求に適合している人は誰か?どこでつまづきそうか?ブレーンは誰が適任か?これらを高い精度で定量化できるのが科学です。もちろんその上で人情も含めて人的に判断するのが人事であり、科学はそれを支援する役割です。しかし科学が科学たるには、実証性と再現性が担保されなくてはならず、かつ説明責任が果たせなければなりません。この要求に耐えられるアセスメントをご紹介させていただきたいと思います。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
組織変革に成功されている企業には共通点があります。それは、戦略人事としての立ち位置から、ツールに依存し過ぎず、検証を重ねていく姿勢です。
MARCO POLO導入企業のご担当者は、その予測値が正しかったかどうか、数年後に検証し、おかしい点があれば連絡をくださいます。原因を一緒に探り、場合によっては人財要件のチューニングをしたり、新たな勝ちパターンが生まれつつあるのであれば、新たな人財要件モデルを追加したりします。
自社基準アセスメントは、検証とチューニングを繰り返して、その自社基準を磨き上げていくためのツールです。このような科学的視点に関心がある皆さまとお会いできることを楽しみにしています。
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