講演者インタビュー
業務認識のデータ化と職場の生産性向上
株式会社M-ITコンサルティング 代表取締役社長
金澤 健郎氏
業務認識を解析し、4つの観点からその違いを明らかにします。業務認識の持ち方のバラツキによって職場の活性度が違い、それが異なる生産性を生み出します。業務認識と職場の活性度及び生産性の関係を理解することにより、職場での問題解決の効果性が変化します。より大きく変化するにはどうすればよいのか、どのような認識傾向が重要になるのかを検証します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
組織の活性化を図るためにさまざまな取組みが行われていますが、仕事の取組み方は人によって違いがあるので、すり合わせをしっかりと行わなければいけません。この違いを「業務認識」という観点でデータ化し、仕事の取組み方にどのような違いがあるのかを可視化します。そうすることにより、各自のお仕事の中で、どのように認識をすり合わせて、どのような報告で物事を組み立てていけば良いのか、また、どのような葛藤処理を意識して解決を図っていけば良いのかが見えてきます。
どのような業務認識の傾向が望ましいか、何が生産性に影響を及ぼす認識なのかを考え、その認識の変革を促すことにより、職場を活性化へと導くことが可能になります。能力があってもその発揮が十分でないとか、認識の持ち方によって能力を十二分に使えていない方など様々ですが、これらの状況を業務認識という観点で把握することにより、そこにある葛藤や解決に向かうためにはどの程度の努力を要するのかを明らかにしていくことが可能です。
職場を活性化していくために、このように集団状況を浮き彫りにすることで、問題解決の糸口が見えてきます。今回はこのような取組みを、事例を交えてご紹介します。何がどのように変化していくのかを追跡したデータで理解を深め、さらにその効果を体験するセッションも準備いたします。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
弊社は長年、人事・人財面に携わってきたコンサルティングスタッフを中心に、「タレントマネジメント」の研究を続けてきました。人事制度も年功序列から職能主義へ、それから成果主義へ、さらには役割主義に転換しています。この変遷の背景には、人財と給与の関係をどうするかという課題が横たわっています。企業は支払い能力の範囲でしか、人件費を運用できません。支払い能力を高めるためには売上を増やし、利益を積み増す方法をどうするか、経営戦略や事業戦略の問題と切り離せません。この問題を解決するために取り組んだ目標管理も個人に焦点が当たり、集団が機能せず、うまく成果につなげられません。やはり良い人財を採用・育成しなければと、採用や教育に力を入れようとしますが、なかなか採用や教育の成果も上がらないと渋い顔をされます。これらは人財の状態がよく解らないから起こる現象です。今回のワークショップが解決の糸口となることを期待しています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
弊社の調査では、人財の特徴がパフォーマンスに及ぼす影響は38%となっています。商品やチャネル、価格のほか、外部環境、組織や制度など、さまざまな要因が成果に影響しますが、この人財面の38%が付加価値を向上させる最大の要因であることに疑う余地はありません。今回、この人財面の影響がどれだけ職場の業務運営の状況に関係があるのかをひも解いていきます。また、組織や職場、そして人財の活性化に向けた取組み事例をご案内します。貴社の問題解決のための一助として、ぜひお考えいただければと思います。ご期待ください。
- 金澤 健郎氏(かなざわ たてお)
- 株式会社M-ITコンサルティング 代表取締役社長
- 国内大手コンサルタント会社にて代表取締役副社長を務めた後、2010年にM-ITソリューションズを創業し、代表取締役に就任。企業の事業推進を戦略・組織・人財の面から支援し、約1,000社に上る実績を有する。マネジメント・コンサルタント、全日本能率連盟 人財マネジメント資格認定委員会委員長などを歴任。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
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