講演者インタビュー
未来予測型ストレスチェックで「離職防止・新型うつ、プレゼンティーズム防止」に活用
株式会社総合心理教育研究所 代表取締役/グロービス経営大学院 教授
佐藤 隆氏
当研究所では、メンタルヘルス40年の実績と30万件のビッグデータを基に、未来予測型ストレスチェックを提供します。12月1日からのストレスチェックの目的は「メンタル不全の未然防止とイキイキ職場の実現」です。そのためには、ビッグデータから、問題発生職場を予測し、防止のための打ち手を提供し、対応することで効果をあげます。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
2015年12月1日から、ストレスチェック義務化が施行されます。ここ数年、厚生労働省のデータでは企業におけるメンタル不全者の推移は横ばいで改善の様子は見られず、国も本格的な対応に乗り出したと言えるでしょう。しかし、ストレスチェックが義務化されたとはいえ、各企業、公的機関のメンタル不全者への未然防止、アフターケア対策は現状では営業利益につながらないため、予算が取りづらいのが現状だと思います。
総合心理教育研究所では大手・優良企業、公的機関、数十人から数千人へと規模を拡大しているベンチャー企業など、さまざまな企業や団体のメンタルヘルスのコンサルティング、メンタル不全者を防ぐための研修、ストレスチェック実施などを長年にわたり継続して実施してまいりました。ストレスという言葉を初めて生理学的に使ったセリエ博士が設立した、カナダストレス研究所と共同でさまざまなプログラムを開発し、メンタルヘルス対策を提供しています。
ストレスチェック義務化によって各企業、公的機関にはメンタルヘルスへの取り組みが求められるようになり、社会全体でもメンタルヘルスの改善が求められています。実際に多くの企業から、ストレスチェック実施後の高ストレス者への具体的な対策がわからないとの声をいただいております。今回の講演では、具体的な対策の例などもご紹介したいと思っております。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
当社では大手・優良企業、公的機関などを対象に、長年に渡ってストレスチェック、研修、アフターケア、メンタルヘルスのコンサルティングを行なっています。上記サービスを通して、順調に会社の利益を出し続ける優良企業はどのようなメンタルヘルス対策をし、生産性を上げているのかを現在まで全て見てきました。
当社はそういった優良企業のデータを、研究機関として40年間にわたり集計しています。具体的なデータに基づいた、メンタルヘルス対策のコンサルティングが可能です。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
ストレスチェックが義務化され、各企業、団体がメンタルヘルスへの対策を求められています。大切なのは、目標を明確にすることです。
メンタル不調者を減らす取り組みを目的とするか、未然防止に力を入れるか、会社の生産性を上げるために攻めのメンタルヘルスを導入するか――。全ての企業、団体によってメンタルヘルスの取り組みは違ってきます。今回の講演が、メンタルヘルスへの取り組みの参考になれば幸いです。
- 佐藤 隆氏(さとう たかし)
- 株式会社総合心理教育研究所 代表取締役/グロービス経営大学院 教授
- 日本鋼管病院にて、日本のメンタルヘルス対策草創期の実務に携わる。東海大学短期大学部学科長を経てグロービス経営大学院大学教授となる。300社以上の企業を対象にメンタルヘルスに関する調査研究を実施。ハンス・ セリエ財団カナダストレス研究所、財団法人パブリックヘルスリサーチセンター客員研究員等を務める。
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