講演者インタビュー
「インバスケット」でわかる自身の処理能力の課題―優先順位設定と判断能力を鍛える―
株式会社インバスケット研究所 代表取締役
鳥原 隆志氏
1950年代に米国空軍で生まれた「インバスケット」は、制限時間内に架空の人物になりきり、多くの未処理案件の処理を行うビジネスゲームです。近年、多くの大手企業の管理職昇進・昇格試験で活用されています。本講演ではインバスケット問題に取り組んで頂きます。案件処理の優先度の付け方、正しい判断方法を学んで頂き、マネジャーが日常業務を回していくうえでの課題を明らかにします。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
本講演ではインバスケット手法を活用して、人材育成を行うポイントについてお話します。「どんなに研修を受けさせても、現場が何も変わらない」と悩まれている経営者や教育担当者も多いかと思います。
私からすれば、たくさん知識を詰め込む教育は、教育を提供する側の自己満足です。大事なことは覚えることではなく、活用することです。インバスケットは究極のアウトプットツールです。「どれだけ覚えているのか」を評価するのではなく、「どれだけ能力を発揮できるのか」という側面を評価します。
インバスケットを活用した研修の効果を実感していただくために、当日は実際に参加者の皆さまにもミニインバスケット問題に挑戦し、ワークを経験する時間を設けます(20分)。そこで感じられた効果を、ぜひ自社の人材育成に当てはめていただきたい――これが本講演の目的です。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
インバスケット研究所は、日本で唯一のインバスケット教材を研究開発する企業で、2009年に設立されました。当時インバスケットはアセスメントが主流でしたが、私自身は教育ツールとしての可能性を大きく秘めていると考え、アセスメントと教育の両方の使い道ができる教材としての開発に着手しました。そしてインバスケットを使ったマネジメント力を向上させる教育プログラムの開発に成功し、現在は述べ1万5千名を超える方がこのプログラムを受講されています。
当社のプログラムは定型的ではなく、それぞれ企業の悩みに即してカスタマイズできる強みを持っています。この強みは企業だけではなく、コンテンツを提供している研修会社やコンサルタントの方々からも、ご好評をいただいています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
インバスケットは体験しないと効果を実感できません。まずはインバスケットに興味のある方がご自身で体験し、その効果を味わっていただきたいと思います。また、今までの研修体系の見直しを検討されている方にも、新しい手法としてインバスケット導入を検討する際の参考にしていただけると幸いです。
- 鳥原 隆志氏(とりはら たかし)
- 株式会社インバスケット研究所 代表取締役
- 大手流通業にてスーパーバイザーとして活躍、昇格試験時にインバスケットに出会い、インバスケットに取り組む。インバスケット・コンサルタントとしてテレビやラジオに出演するなど、インバスケットを広める活動を推進。著書は累計50万部を超え、国内外での研修の受講者は8,000名以上を数える。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
当社はプライバシーマーク取得事業者です。類似のサービスやイベントとの混同にご注意ください。