講演者インタビュー
360度フィードバックによるマネジメント変革
~成功と失敗を分ける鍵とは~
株式会社SDIコンサルティング 代表取締役
藤原 誠司氏
360度フィードバックはマネジメント変革を支援し、組織強化を実現する手法ですが、劇薬にもなりかねないため誤解を受けやすく、敬遠する人事部の方も多いようです。本講演では、実施効果を高める方法、逆にうまく使いこなせなかった企業に共通する原因、更に最近の潮流などを有効活用企業(JT様)、企業人事に詳しい専門家(労政時報編集長)との本音トークや事例紹介を通じてお伝えします。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
皆さんは、360度フィードバックのことをどの程度ご存じでしょうか?
「360度評価を人材育成・気づきのツールとして活用するという考え方に強く共感しました」
360度フィードバックの講演会後のアンケートでは、このようなコメントを目にすることが多いです。360度フィードバックは、一般的には360度評価と呼ばれていることもあり、「部下が上司を評価する仕組み」といった固定観念を持っておられる人事部門の方もまだまだいらっしゃるようです。
360度フィードバックは、対象者本人にとっては「自らの行動改善や成長につなげることができるツール」となり、さらに工夫すれば「モチベーションを高めることができるツール」にもなります。また、部下や組織全体にとっては「働きがいのある組織の実現を支援するツール」として、経営や人事部門にとっては「現場のマネジメント状況の実態を把握できるツール」として、幅広く活用することができます。
今回の講演は、異なる三つの立場(「実際に活用されている企業という立場」「人事全般に詳しい人事専門誌編集長という立場」「サービス提供している専門家の立場」)で、各々の観点からの意見や情報をお伝えします。その中で「マネジメント変革」をテーマとして取り上げながら、うまく活用されている企業における成功の秘訣、一方で、導入したが効果があまり出ていない企業に共通した特徴なども紹介いたします。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
「360度フィードバックに専門特化していること」「実施効果を出すことへのこだわり」そしてそのために「各企業の課題に応じたオーダーメイド」が、最大の特徴と言えます。
大手企業を中心に、これまで200社を超える企業への導入支援を行っています。2014年度は、約12,000名の管理職に対して360度フィードバックを提供しました。専門会社ゆえの実践に基づいた豊富な活用ノウハウが弊社の強みです。
しかし、360度フィードバックを単なるツール提供で終わらせるのではなく、さまざまな課題に対して有効活用するためのアドバイス・工夫や独自サービスを大事にしています。そこにこそ、お客さまにとっての大きな価値があると考えているからです。
弊社メンバーは、前職で人事・人材育成に関するコンサルティング経験が豊富であり、360度フィードバックを有効に行うための高い付加価値を提供することができます。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「若手社員と管理職クラスとの意識ギャップ」「自覚なきパワハラマネジメント」「メンタル不全」「組織の一体感の欠如」「若手育成に関する組織内意識の欠如」など、さまざまな課題が多くの企業の現場から聞こえてきます。
これらを解決するためには、「管理職クラスの意識や行動をいかに変えていけるか」が最重要ポイントであることは間違いありません。しかし、一般的なマネジメント研修を実施しただけでは困難であり、課題解決には至らないでしょう。
それらの課題に対して、360度フィードバックという手法が持っている可能性や有効性をお伝えします。参加される皆さまにとって、今後の組織強化へのヒントになれば嬉しく思います。
- 藤原 誠司氏(ふじわら せいじ)
- 株式会社SDIコンサルティング 代表取締役
- 1989年リクルート入社。その後、HRR(現:リクルートマネジメントソリューションズ)にて360度フィードバックの拡販リーダー、コンサルタントとして様々な人事課題解決を推進。07年に360度フィードバックに特化したSDIコンサルティングを設立。現在年間約12,000名の対象者に提供。累積250社以上に導入支援。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
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