講演者インタビュー
ダイバーシティ・コミュニケーション ~男女脳差理解による組織力アップ講座
株式会社感性リサーチ 代表取締役 感性アナリスト
黒川 伊保子氏
男女脳の違いを明らかにし、それぞれの脳が最大限に能力を発揮するための接し方について伝授します。男女の脳は、とっさの感性が真逆の関係。良かれと思って言った言葉が相手のモチベーションを大きく下げていることも。男女脳を理解することは、ビジネスのパフォーマンス向上の大きな決め手となり、ダイバーシティ推進の基盤となるはずです。
(協賛/テンプスタッフラーニング株式会社)
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
黒川:男女の脳は、装置として見立てると、全くの別物です。脳の回路構成と信号特性が大きく違うからです。別の装置ですから、「正しい取り扱い方」も大きく違います。たとえば、女性の脳は「共感」によって知識を増やし、「感情」によって知恵をつむぎだす、天才的な臨機応変力の持ち主。その能力は、目的のない会話を楽しむときに、最大限に活性化されます。一方で男性は、目的のない会話への耐性が著しく低く、巻き込まれると免疫力が下がってしまいます。このため、「女性脳の活性化のための大事なエクササイズ」を「無駄話」と感じてしまうのですね。女性は、男性に話しかけるときは、(1)結論(会話の目的)から言う、(2)数字を言う、を心がけるのが原則。「デザインの修正点について説明するわね。ポイントは三つ」のように。たったそれだけで、驚くほど好感度が上がり、「デキる女」と呼ばれます。逆に男性は、女性との会話で「共感」を心がけると懐の深さを感じさせ、好感度を上げることができます。このことは、自分の好感度を上げるだけじゃなく、相手のパフォーマンスを上げ、ひいては組織全体のパフォーマンスを上げる秘訣です。男女脳論は、すべての大人の必須科目だと思います。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
黒川:人工知能研究から生まれた感性分析法を使って、男女で違う脳の感性や、年齢で違う脳の感性などを解明してきました。独自の視点でありながら、その汎用性については定評があり、さまざまな企業から、年間100回を超える、セミナー開催やコンサルティングのご要請をいただいています。「科学的根拠があり、しかも現場も知り尽くしている」と評価していただく通り、現場にはない科学性と、学者にはない現場経験の融合による圧倒的な説得力が強みです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
黒川:男女の脳は違います。それは、まるで炊飯器とオーブントースターのように。あなたは、オーブントースターに生米を入れて、「ふっくらご飯が炊けない」と怒るでしょうか? まさかと笑った多くの方が、異性の脳に対しては、これと似たことをしているのです。男女の脳の違いをしっかりと学び、相手のパフォーマンスを上げると共に、ご自身の信頼性を上げるコミュニケーション方法を身に着けることは、職場でもプライベートでも使いどころ満載のスキルになります。人生の必須科目と言っても過言ではありません。
- 黒川伊保子氏(くろかわ いほこ)
- 株式会社感性リサーチ
代表取締役 感性アナリスト - コンピューターメーカーにて、14年に亘り人工知能の研究開発に従事した後、2003年に株式会社感性リサーチを設立。男女脳の違いやことばの潜在脳効果について新機軸の理論を展開、感性分析の第一人者である。テレビ、雑誌のコメンテイターとしても幅広く活躍。著書に「キレる女 懲りない男 ~男と女の脳科学」等多数
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