世界のリーダー開発フロンティア~リーダーシップ開発からリーダー開発へ~
インパクトジャパン株式会社 Chief Operating Officer(最高執行責任者)
南 義彦氏
企業を取り巻く環境は著しい変化を遂げています。この変化は、不確実性が高く、過去の統計的データでは予測できません。こうした外部環境の変化への適応の可否が、今後の企業の生存を決することは言をまちません。適応に最も重要な経営資源のひとつが“リーダー”です。本講演では、世界のトップ企業が“リーダー開発”の軸とする要素・理由を、世界50 以上の国と地域でプログラムを実施してきた事例を交え、ご説明します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
南:講演では、「今日求められるリーダー」を出発点に、リーダー開発に対する世界のアプローチ方法のご紹介、そこから浮かび上がってくる日本の課題というポイントをお伝えします。
なぜ今、このテーマを取り上げるのか。その理由は、すでにビジネスの上で実感されている方も多いのではないでしょうか。技術の急速な進化、ネットワークの深化、気候変動、人口増加、高齢化、貧富差拡大。世界は、今日、過去のデータや経験則だけでは予測不可能になっています。この現象はビジネスのみならず政治や行政など全てに対応と変化を求めており、これに強い危機感を持った米国陸軍がある名称をつけました。それが「VUCA」。Volatility(移ろいやすさ)、Uncertainty(不確かさ)、Complexity(複雑さ)、Ambiguity(曖昧さ)の頭文字をとった、世界の様相を凝縮した一言です。
「じゃあ、どんなリーダーならいいんだ?」と感じられることでしょう。この素朴な問いにこそ、今日求められているリーダーの姿、開発のポイントが表れています。ぜひ、会場にいらっしゃるまでに、この点をご一考くださいますようお願いします。
当日は、「リーダーを開発するために世界は何をどう行っているのか?」「世界には日本のリーダー開発はどのように映るのか?」「従来のリーダーシップ開発から何を変えるのか?」というお話を通じて、世界の最前線に迫ります。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
南:弊社を含むインパクトインターナショナルは、世界18の拠点を持ち、50以上の国と地域で、リーダー開発を筆頭に研修プログラムを実施しており、豊富な事例を持っています。
私自身も、本講演の直前までロンドンとシドニーのオフィスにおり、講演では、現地での体験、オフィスに集う世界各国のスタッフとディスカッションした内容など、まさに世界のリーダー開発フロンティアの情報をお届けします。
事例は数の多さだけではありません。我々は、学びの要素を「知識の習得」「スキルの練習」「実施体験」「内省」の四つに振り分け、各要素間を往来させ、総合的な体得を促し、研修後の実践に結びつけています。
「受講者に何をしたか」だけでなく、「知やスキルを得た受講者が、どう振舞い、どう考えたか」までが見える良質な事例を、講演でもお話しします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
南:講演では、下記のようなトピックスをお話しする予定です。
- 今日求められるリーダー
- 他国・地域でのプログラム実施事例
- 「ベストなリーダーを1人生み出す VS リーダー候補を複数生み出す」どちらか?
- 世界の視点から見ると、日本のリーダー開発はどのように映るのか?
- 日本のリーダー開発で起こり始めている変化
- リーダーシップ開発からリーダー開発へ
参加される皆さまにぜひご一考いただきたいのが、冒頭でお話しした「VUCAワールドで求められるリーダー」です。決して奇をてらった問いではない、この点を皮切りに、当日皆さまとお話しできることを楽しみにしています。
- インパクトジャパン株式会社
Chief Operating Officer
(最高執行責任者) - 南義彦氏(みなみ・よしひこ)
- 日系大手通信企業にて戦略立案を担当後、インパクトジャパンに入社。コンサルタント、ファシリテーターを経て、リーダー開発事業を運営する。戦略論・組織論・組織行動論の“つながり”という多面的な視座から、プログラムデザイン・運営を指揮する。青山学院大学院国際マネジメント研究科修士課程修了、経営管理修士。
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
- 〒107-0062 東京都港区南青山2-2-3 ヒューリック青山外苑東通ビル6階
- E-mail:hrc@jinjibu.jp