企業研修のオンライン化 課題と成功のポイント
株式会社ビジネス・ブレークスルー 企業研修部門 統括責任者
山口 裕二氏
テクノロジーの進化により、講義を映像化・配信するなど、これまで集合研修で行っていた内容をオンライン化することが比較的容易に実現できる時代になりました。コスト削減や研修運営の効率化といった観点に加え、学習効果といった観点でも集合研修以上の成果をあげている事例が増えてまいりました。当日は、オンラインを活用した最新の研修デザインの具体的な企業導入事例をご紹介しながら、成功のポイントについてお話します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
山口:経営環境が大きく変化する中、自社のビジョン・戦略を実現するための「人材育成」は、企業経営にとってますます重要な課題となってきています。
次世代経営幹部の育成、海外駐在員に対する研修、支社・支店の多忙な営業メンバーを集めた研修など、重要な人材育成上の課題でありながらも、十分に学習効果を高めるだけの取り組みができていないという人事の方が多いのではないでしょうか。
こうした中、テクノロジーの進化を背景に、人材育成のスピードを速め、その効果を更にあげていく方法論として、「企業研修のオンライン化」を真剣に検討しはじめる方が増えてまいりました。
今回の講演では、受講者のモチベーションを高め、高い受講修了率を実現するためにはどうすればよいかなど、具体的なオンライン学習導入のポイントについて解説いたします。オンライン学習で実現できることは、講義を映像化、配信することだけではありません。インターネットがもつ本来の価値であるコミュニケーション機能を最大限活用することにより、受講者同士の対話・議論、講師からの助言・アドバイスをいつでももらうことが可能です。しかし、こうした「場」をオンライン上で設計・デザインすることは、決して簡単なことではありません。この点については、BBT大学大学院の運営など、長年の弊社の経験から得ることができた失敗・成功体験をもとに、研修設計上の重要なポイントについてお話しいたします。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
山口:ビジネス・ブレークスルー(以下、BBT)は、経営コンサルタントの大前研一が1997年、まだブロードバンドもスマホもなかった時代に「インターネットで教育を行う」という構想を掲げスタートした会社です。正解のない時代、「世界で通用する人材育成」をミッションに、知識偏重・型にはまった日本型教育を変えていくために、さまざまなチャレンジを続けています。
Bond-BBT MBAプログラムやBBT大学院などで培ってきた、学習設計や運営のノウハウ・経験は、今後企業研修のオンライン化を推進・実現していく企業人事・人材育成をご担当される皆さまにとって、必ずやお役に立つものと考えております。
講演者の山口は、オンライン学習を活用した、企業研修体系づくり、研修の設計に長年経験があります。理論ではない、実践の経験の中からつかんだ、企業研修のオンライン化について、その重要ポイントについて分かりやすく解説をします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
山口:「退屈でつまらない……」「学習効果はそれほど期待できない……」など過去のご自身の受講体験などからも、"eラーニング”については、ネガティブなイメージを持たれている方がほとんどではないでしょうか。しかし、私たちは研修における学習効果を最大化するためには、「オンライン学習」はなくてはならないものになっていくと考えています。
テクノロジーの進化とともに、講義を映像化・配信することが容易にできる時代になりました。今後、皆さまの企業が研修のオンライン化を推進していくにあたって、どのようなことに注意しなければならないのか。その重要ポイントについて、さまざまな事例などもご紹介しながら、お話しいたします。
- 株式会社ビジネス・ブレークスルー
企業研修部門 統括責任者 - 山口裕二氏(やまぐち・ゆうじ)
- 2001年ビジネス・ブレークスル―入社。企業研修部門の責任者。これまで、大手企業の経営人材、リーダー育成の研修企画に数多く携わる。オンライン上のディスカッションを取り入れるなど、「考える力」を身につけるための新時代のラーニング・ソリューションの開発・実践に取り組んでいる。
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
- 〒107-0062 東京都港区南青山2-2-3 ヒューリック青山外苑東通ビル6階
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