人事部員キャリア形成、いま求められる能力とは?
~経営と現場から感謝される人事へ
株式会社JIN-G 代表取締役/ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 准教授
三城 雄児氏
人事部門が繰り出す施策はなぜ現場に反発されるのか、どうやったら現場から感謝され、経営から頼りにされる人事になれるのか。人事が社内改革を成功させるための考え方と方法論を、事例を交えながら紹介します。また、人事部員キャリア形成に必要なスキルとマインドの獲得方法について、多様な国、多様な組織において、これまで10年以上の間、様々な組織人事改革の現場で取り組んできた失敗例と成功例を紹介しながら語ります。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
三城:私はこれまで約10年間、中小から大手まで、さまざまな企業の人事改革を支援してきました。また、月1回以上のペースで海外に赴き、日系・外資系を問わず多くの企業の人材マネジメントについて調査してきました。2012年9月には、世界人材マネジメント連盟の国際会議に日本代表として出席し、世界中の人事プロフェッショナルと人事部の役割について、多くのディスカッションも行っています。
その上で、私が感じているのは、「日本の人事は素晴らしい能力を持っている」ということです。しかし、多くの人事部門の方々は自信を失ってしまっています。そこで本講演では、日本の人事部門の皆さまに、これまでの取り組みに関する確固たる自信と、未来への希望を持っていただくことを目的にお話しいたします。
数々の人事改革における失敗事例も、ご紹介します。私自身の失敗から学べることは、たくさんあると考えているからです。人事部門の取り組みは現場から反発されがちですが、取り組み方を工夫することで、現場から感謝され、経営から頼られる人事プロフェッショナルになれるはずです。
また、今、日本の人事部門が知っておくべき考え方やスキルについても解説します。9月に開催されたメルボルンの世界人材マネジメント大会(HRIZON)や、10月に開催されたシンガポールのASTD-STADAの人材開発大会の内容も、最新情報として紹介いたします。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
三城:私は、書籍やインターネットには答えが載っていない人事に関する悩みを、お客さまと一緒に改善してきました。この10年間の経験を紹介することには、意味があることと思っています。また、私は「全てのビジネスパーソンに人事・人材開発リテラシーを」というポリシーのもと、「人事の大学」というビジネススクールを主宰しています。本講演は講師や人事担当者との議論がベースになっています。
株式会社JIN-Gは、「世界を楽しむビジネスパーソンを増やそう」というビジョンを持ち、組織人事戦略コンサルティングを行なっています。また、国内・海外でのグローバル人材開発にも強みを持っています。特定の方法論(メソドロジー)をおしつけるのではなく、お客さまの課題に対して「一緒に答えをつくる」という姿勢で10年以上コンサルティングをやってきましたので、個別企業の課題解決に対して、事業や人材の状況に応じた的確なアドバイスが特長です。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
三城:まだまだ日本をあきらめない。日本企業の成長にとって人事がボトルネックになってはならない――。日本企業および日本の人事・人材開発の強みをもっと世界に広めていきたいと思っています。参加者の皆さまと一緒にこれからの人事について考える、前向きな講演にしますので、ぜひともお越しください。
単に新しい流行を追い求めるもの、特定の商品をPRするために危機感をいたずらに煽るものが散見されますが、この講演では人事・人材開発の本質を追求していきたいと考えています。この講演をきっかけに、人事・人材開発分野のプロフェッショナルたちが、もっと世界に広く活躍できる機会を増やしていける。そのような講演を目指します。
- 株式会社JIN-G
代表取締役/
ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部
准教授 - 三城雄児氏(みしろ・ゆうじ)
- 早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。富士銀行を経て、ベリングポイント(現PwC)などの組織人事戦略コンサルタントとして数社で活躍。2009年「世界を楽しむビジネスパーソンを増やそう」という理念のもと株式会社JIN-Gを創業。「人事の大学」を主宰。著書に「グローバル人材マネジメント」(日系BP社)など
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
- 〒107-0062 東京都港区南青山2-2-3 ヒューリック青山外苑東通ビル6階
- E-mail:hrc@jinjibu.jp