日本電気株式会社 人事部 国際人事企画担当 シニアマネージャー
佐藤 秀明氏
事業のグローバル化においては、あらゆる場面で「人」に関する課題に突き当たります。特に多くの日系企業にとって、海外現法社員を対象とした人事機能の強化は、重要かつ困難な課題の一つではないでしょうか。NECはこの課題に2010年から本格的に取り組み始めました。今回はその中核となる、グローバル共通プラットフォームの構築とそれをベースとしたグローバル・タレントマネジメントへの取り組みについてご紹介します。
タレントマネジメントに取り組んできた、2年間の具体的事例を紹介
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
佐藤:海外事業の拡大は近年の日系企業の主要テーマであり、それとともにグローバルレベルでの人事機能の強化も重要な経営課題になってきました。この課題にはさまざまな切り口があり、また各事業のビジネスモデルによっても施策の優先順位や個別戦術は異なることと思います。しかし、中でも重要かつ困難な領域は、海外現地法人に所属する社員の能力強化、特に経営人材の確保ではないでしょうか。グローバルなレベルでタレントマネジメントを実現、強化することは、海外事業の拡大ためのKey Success Factorとも言える時代となっています。NECでは、2010年からこの課題に改めて本格的に取り組み始めました。この2年間の経験を皆さまと共有し、ひとつの生きた事例としてご参考にしていただければと思います。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
佐藤:私たちがこの2年間で実現できたことは、グローバルな人事機能としては基本的なことでしかありません。しかし、日本の本社がグローバル・タレントマネジメントを世界共通のフレームワークで実現することは、それほど容易なことでないことを私たちは体感しています。私たちは、現地法人の人事との間で共通のプラットフォームを共有することが鍵と考えて推進してきました。当日は、そのいくつかの具体的事例を、ご紹介できればと思います。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
佐藤:本講演でご紹介する当社の事例は、理想形でも完成形でもないと思います。しかし、試行錯誤しながらひとつひとつ進めてきた実体験を共有させていただくことで、お客様におけるグローバル・タレントマネジメントの実現やグローバルビジネスの拡大に、少しでもお役に立てば嬉しく思います。皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。
- 日本電気株式会社
人事部 国際人事企画担当
シニアマネージャー - 佐藤 秀明氏(さとう・ひであき)
- NEC入社後一貫して総務・人事勤労分野を歩む。技術開発、製造、営業各部門で人事・労務の実務を経験後、全社人事制度企画、海外地域統括人事(シンガポール駐在)、本社および国内グループ会社労政の担当を経て、2010年よりグローバル人事チームの長として事業のグローバル化に必要な人事機能の確立・強化を推進中。
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
- 〒107-0062 東京都港区南青山2-2-3 ヒューリック青山外苑東通ビル6階
- E-mail:hrc@jinjibu.jp