キリンビールマーケティング株式会社 営業力強化推進室 室長
山下 勉氏
組織が望む成果を手にしていないなら、何かを変える必要があります。しかし、何をどのように変えるのかを決めても、それらをやり切ることを苦手としている組織は意外と多いものです。ですから、それらの問題を解決すると同時に、ひとりひとりがリーダーシップを発揮して成果を生み出すチームが生まれたら、それは、まさに奇跡といえるかもしれません。チームコーチング実践の第一人者が「チームコーチング」の可能性を語ります。
(協賛:株式会社日本チームコーチング協会)
「チームコーチング」を導入・実践してきた体験をもとに詳しく解説
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
山下:組織の人々が意識を変え、目の色を変えて成果に向かうような、効果的な方法が見つかったら、多くの組織がそれを取り入れたくなるでしょう。そして、それを実践している組織があったら、その話を聞いてみたいと思うかもしれません。
2008年から100以上の営業現場でチームコーチングを実践し、さまざまな現場で、ビジョン実現に向けて目標達成に本気で向かっていく姿を何度もこの目で見届けてきました。そして、勝利するチームはスポーツだけでなく、ビジネスの世界でも生み出すことができると確信しました。
組織に属するほとんどの人は一生懸命働いていますが、仲間と本気で力を合わせれば、想像をはるかに超える成果を手にすることができることを実は知りません。なぜなら、それを体験したことがないからです。知らず知らずのうちに限界をつくり、その安全圏の中で仕事をしているのです。
その限界を打ち破り、仲間と手に手をとって本気で勝利に突っ走るチームに進化して、実際に勝利を手にするプロセスをチームコーチングが可能にすることや、どのようにそれをリードするのかを、チームコーチは知っています。
講演では、チームコーチの視点、組織での導入・実践者の視点の双方から、体験も交えつつチームコーチングをわかりやすくお伝えすることができると思います。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
山下:チームコーチングを導入してわかったことは、決して研修やトレーニングではないということです。リアルな題材を扱い、勝利に向かう議論をする、いわば会議です。しかしながら、会議だけではないのです。
チームコーチは、勝利のためのフレームを枠組みます。そして、ピッチでプレーするサッカー選手の動きをスタンドから観察するように参加メンバーに何が起きているのかをよく見ています。勝つためのフレームが機能しているかどうかを見るのです。そして、そこで起きている事実を活用しながら、適切な質問やフィードバックなどを通して、参加メンバーを勝利に導くのです。
参加メンバーは、自分達のリアルな問題を扱っているうちに、気づいたら勝利に向かうチームになっていたという体験をすることでしょう。それは、チームコーチングが勝利に向かうプロセスであると同時に、リーダーシップも開発しているからなのです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
山下:「本気で勝利に向かうチーム」が可能なのはスポーツの世界だけなのでしょうか? それをビジネスの世界でも実現するための最も効果的な手法があるとしたら……。実際にチームコーチングを導入・実践した体験をもとに、実況中継のごとくチームコーチングについてお話しいたします。
- キリンビールマーケティング株式会社
営業力強化推進室 室長 - 山下 勉氏(やました・つとむ)
- 1988年キリンビール(株)入社。営業、企画を経て、2006年営業開発部スキル向上担当。2008年に営業現場へ「チームコーチング」を導入し、100以上のチームコーチング経験を持つ。2012年キリンビールマーケティング(株)創業とともに営業力強化推進室長。PHP認定チームコーチ、PHP認定上級ビジネスコーチ。
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
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