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特別講演[F-4]

学びのサイクルを回し、自ら動く社員に!
【現場力UPの最新事例】中堅社員の企画力・問題解決力を
UPするには?

中村一浩氏
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
リクルート ラーニング クラブ プロジェクトリーダー
中村 一浩氏(なかむら・かずひろ)
プロフィール:人材系ベンチャーの営業、専門商社での企画・開発、大手人材開発・情報出版会社での新規事業開発を経て、現職。4社4回の新規事業の立上げ経験を通じて得た、「新規事業の立案・構想」や「コンセプトメイキング」などを得意とする。 「実践!企画の立て方・通し方」「さらなる成長に向けて!問題発見力を磨き続ける」の担当講師。

企画も問題も「どの観点から見るか」で答えが変わる

中堅社員向けの研修で人気があるテーマは、圧倒的に「企画力」と「問題解決力」だと言う。それだけ現場で不足していると感じられるテーマだからだろう。では、企画力とはそもそも何か。中村氏は「ある物事や人を違う状態に変化させることを決め、そのために何をすべきかを決めること」と語る。企画を考える際のポイントは「何をするのか」「なぜするのか」「どうするのか」の3点。「意外に中堅社員は『なぜするのか』という目的を忘れがち」だと言う。

中村一浩氏 講演photo例えば、話題のiPhone。これは誰に対して、どんな状態からどんな状態へと変化させることを目的としているかを考えてみる。そして、現在の状態から次に必要とされるものは何になるかを考えてみる。もしくは、自分がいる業界でiPhoneのような変化を生んでいることやモノはないか考えてみる。このような発想の展開が企画力につながると中村氏は語る。

次に問題解決力。問題とは「現状」と「あるべき姿」の間にあるギャップを指す。ただし、考えるべきなのは、見る立場によって問題の中身が変わってしまう点だ。「よく前提を確認しないと、問題そのものを確定させることができません」。解決に向かう際に中堅社員が犯しがちな間違いが二つある。一つ目は「思い込み」、二つ目は「抱え込み」だ。「自分の考えだけで思い込んでしまうのではなく、周囲の意見を聞き、そこから“取り込み”を行ってほしい。そして、問題を抱え込むのではなく、周囲を“巻き込む”ことを考えるべきです」と中村氏。そうすることで、他者からの指摘が「他者からの助言」や「他者との共感」に変わり、よい結果が得られると言う。

企画力も問題解決力も、大事なことは「どの観点から見るか」ということ。どこに問題意識を持つかで、得られる成果も大きく違ってくる。「このような力を身に付ける前提としては、社員の自立が欠かせません」と中村氏は語る。自立している状態とは、本人が「好奇心」「問題意識」「当事者意識」を持っている状態だ。

「研修に参加し、学びのサイクルを回すためには、『自ら選んだか』『短時間で学べて継続できるか』『異業種交流などの外からの刺激があるか』がポイントになります」と中村氏。これにより「学び・気付く」→「実践する」→「手応えや悔しさ」→「次の課題を見つける」といったサイクルがつくれると言う。やはり、多くを学べる社員は、自ら動ける社員であるようだ。

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