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特別講演[B-1]

「視覚会議R」で実現する、
イノベーション創出のための3つのプロセスとは?

矢吹 博和氏
株式会社ラーニングプロセス 代表取締役
矢吹 博和氏(やぶき・ひろかず)
プロフィール:視覚会議Rマスタートレーナー
見える化を活用した会議改善のスペシャリスト。会議手法『視覚会議R』の開発者。 横浜市・倉敷市の町づくりから、日産自動車・富士通など大手企業向けの未来創造まで、短時間での合意形成や未来創造のためのワークショップを多数開催。大手企業を中心に導入・定着に成功させている。

わずか50分程度で目的に応じた結論を出せる

「今回、ご紹介する『視覚会議R』は、単に会議の効率化を図るものではありません。イノベーションの創出に大きな効果を発揮する未来型会議の手法です」。ラーニングプロセス代表取締役の矢吹氏は、こう切り出した。同社ではまったく新しい会議手法である「視覚会議R」を開発。大手企業を中心に導入され、多くの実績を残している。

矢吹博和氏/講演 photo 「現在、企業が真っ先に取り組まなければならないのは、イノベーションを生み出す、つまり、新しい価値やアイデアを作り出す仕組みを構築することです。しかし、これは簡単なことではありません。実際、毎週のように新規事業やプロジェクトの立ち上げを目指して会議を行っているのに、一向に成果が上がらないという悩みを抱える企業は少なくないでしょう」

そこで、矢吹氏がすすめるのが『視覚会議R』だ。参加者全員のアイデアや意見をホワイトボード上に〈見える化〉し、それらを関連づけたり収束させたりしながら、短時間で全員が納得できるシナリオやプランを紡ぎ出すというもので、具体的には次のような手順を取ると言う。

  1. 議論の起点となる未来やゴールを創る。
  2. チームの知恵を活用し、戦略や解決策を創る。
  3. ブラッシュアップで全員が納得するシナリオを創る。

「最初にまず自分たちが目指すべきゴールを設定し、次にそれを実現するためのアイデアを出し合います。この段階では、実現可能かどうかは一切無視します。最初から実現できるかどうかを考慮してしまうと、これまでの延長線上にあるものや、どこかで聞いたようなものしか残らない恐れがあるからです」。ブラッシュアップのステップでは、PPCOという手法を用いる。「まずみんなでアイデアのメリットを挙げ、その後リスクを徹底的に洗い出します。そしてもっとも懸念されるリスクを取り上げ、その解決を目指します。つまり、ほめて、けなして、また持ち上げるということ。この方法だとドラマチックな展開を見せるので、参加者のモチベーションが高まるというメリットもあります」

これらの過程ではホワイトボードのほか、意見やアイデア、解決策を書き出す「テンプレート」や、発想のヒントを得られる「アイデア発想カード」などの道具を用いる。「通常は50分から1時間程度で、合意形成に至ります。少しでも興味を持たれた方はぜひ一度、『視覚会議R』を体験してみてください」

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