――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

山口：採用市場における競争が激化している今、定着率を上げることは、採用コストの削減はもちろん、アルバイトの戦力化（＝業績の向上）、未戦力賃金の削減にもつながります。未戦力賃金とは、戦力化する前に離職したスタッフへの給与や福利厚生などの人件費合計のこと。実はこの未戦力賃金、採用コストの数十倍以上になっているケースが多々あります。

また、昨今問題視され、各社とも改善に着手されている「アルバイトのしつけ」。まさか、こんなことまで教えないといけないのか、と悩まれている企業も多いのではないでしょうか。実は定着化としつけの二つは、密接に結びついています。これまで多店舗展開企業の採用から定着・戦力化をワンストップでサポートしてきた当社だからこそ、お伝え出来るノウハウ。定着化のポイントは(1)ミスマッチを防ぐ、(2)しつけの浸透、(3)居場所をつくる、この3点です。

(1)「ほめ＝承認」を活用したミスマッチを防ぐ「求人広告」と「面接ほめシート」、(2)入社1ヵ月間にしなければならない（浸透させなければならない）指標・基準である「しつけロジックツリー」、そして、(3)スタッフの居場所をつくり、彼らの能力を最大限に伸ばす「ほめシート」（そして、その後戦力化へとつなげます）。これらの連動により、定着率は飛躍的に向上します。本セミナーでは、前述した定着させるための三つのポイントを成功事例と共にご紹介します。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

山口：飲食業、アミューズメント業、小売・物販業など多店舗展開サービス業に特化して、全国延べ3000店、約5万人のアルバイトの採用～定着・戦力化を支援しています。採用コストの削減（最大60％ダウン）はもちろん、定着させるための仕組み作りや店長研修、戦力化させるための人事評価制度構築・運用支援や戦力化研修などを手掛け、定着化80％UP、戦力化40％UPの実績を持ちます。

多店舗展開を行うサービス業において、その成果を出すのが最も難しい点は、アルバイトスタッフがカギを握っていること、店舗数が多ければ多いほど店舗間格差が大きくなってしまうことの2点。だからこそ、机上の空論ではなく、店舗はもちろん現場スタッフを巻き込んでの仕組み作りが必要です。「丁寧な熱さ」と「分かりやすくシンプルに」をモットーに、アルバイトに代表される「若者」が、働く歓びを感じ、イキイキワクワクできる日本を創りたいと、日々奮闘中です。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

山口：多店舗展開サービス業において、アルバイトの定着・戦力化は採用コスト＆未戦力賃金削減だけではなく、顧客満足（リピート化）、業績の向上に不可欠な重要課題。しかし実際には、「たかが」アルバイトと軽視されているのも事実です。お客様から見れば、正社員もアルバイトもその差はありません。サービスの最前線にいる彼らにスポットを当てる。それは、貴社の発展はもちろん、これからの日本を変えることに繋がっていると私は信じています。

この日本でアルバイトとして働く若者は約1200万人。彼らがお客様のために、お店のために、と「イキイキワクワク」働く。そんな日本を一緒に創っていきませんか。皆さんのご参加お待ちしています。