株式会社揚羽 シニアプロデューサー/ブランド戦略コンサルタント
佐藤 考良氏
企業と学生の接点が多様化する中、採用においても「ブランディング」の観点からコミュニケーション設計の全体を見直すことが求められています。成否を分けるポイントは、客観視点も交えていかに自社の魅力を言語化し、際立たせ、求める人物とのコミュニケーションを精緻化できるかです。本講演では、約1000社の採用支援の中で培ったノウハウを、成功した実例も交えながらご紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
ここ数年続く売り手市場の影響を受け、新卒採用市場は「企業が学生を選ぶ時代」から「学生が企業を選ぶ時代」へと変化しました。そのような背景もあり、「採用ブランド強化」や「ダイレクトリクルーティング」の導入など、採用戦略や採用手法の見直しを進めている企業も多く見られます。
そこで重要となるのが、「求める人物要件の明確化・精緻化」「その人物との接点づくり」「その人物といかにコミュニケートするか」。それらを一連のものとして設計し、実行する「採用ブランディング活動」という考え方です。
本講演では「採用ブランディング活動」のプロセスと手法について、弊社での実例を交えながらポイントをご紹介します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
これまでの新卒採用には半固定化された「型」がありました。広報解禁と同時に企業側は合同企業説明会やナビ媒体などを通じて、とにかく多くの学生からのエントリー獲得を目指しました。一方で、学生もまずは広報解禁と同時にリクルートスーツを身にまとい、より多くの企業と接点を持つことを重視していました。
しかし近年、売り手市場化に加えて経団連のルールも形骸化。学生は広報解禁を待たずして、就職活動に身を投じるのが当たり前になりました。またスマホなどデジタル機器の発展により、オンラインでの就職活動も可能になりました。つまり、これまでの「型」は崩壊し、企業と学生の接点は多様化・長期化しています。特に企業側は獲得したい学生との接点を「自ら作りにいく」必要性にも迫られています。
このような背景から改めて注目されているのが、自社のターゲットとなる人材の要件を細かく定義すること、また、オンラインなど多様な接点にも適応できるように自社の魅力を精緻に言語化することです。
販促・マーケティング担当者は、市場調査や分析を行いながらロジカルに行う慣習がありますが、採用担当者にはまだノウハウがなく、感覚値に頼ってしまう傾向が否めません。
揚羽は多くの企業の採用支援を通じて、そのノウハウを蓄積してきました。その一部を本講演でご紹介しますので、来場される皆さまの採用成功に寄与できれば幸いです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
新卒採用は、企業の経営戦略に関わる重要なミッションです。そこに携わる我々も、強い責任感を持ってお客さまと向き合いたいと考えています。
最終的なゴールは「優秀な人材を獲得すること」ではなく、「獲得した人材が長く活躍し、企業に貢献すること」。そこから逆算してどのような採用活動を行うべきかをとことん考え抜き、体系化したノウハウをご紹介します。
講演の最後には質疑応答の時間も設けますので、皆さまも自社の課題と照らし合わせながら、ご覧いただけると幸いです。ご参加をお待ちしております。
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