株式会社エー・トゥー・ゼット 法人研修事業部 人材紹介・グローバル人材育成担当
田中 美和氏
生産年齢人口の減少、多様な働き方を選択する人々の増加から、競争力・生産性の維持のため、単純労働力ではない外国人材の雇用が避けられない状況となってきています。一方、リーダー層に対する外国人マネジメントに必要なスキルセットを学ぶ機会を提供している企業はまだほんの一握りです。貴重な戦力を、外国人マネジメントによるストレスで失わないため、企業としてできる対策について解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
外国人材の採用は今後も拡大していくことが予測されます。しかし、外国人材をマネジメントするための研修をリーダー層に対して行っている企業は、まだ少ないのが現状です。
外国人を採用したが入社後のギャップに悩んでいる、という企業は少なくありません。外国人を部下に持ったリーダーたちからは、自己主張が強くて使いづらい、社内の常識が通じない、評価結果に納得せず要求ばかり多いなど、マネジメントの面でさまざまな課題を感じる声があがっています。
本講演では、そのような課題を抱えている企業の方々に向けて、外国人マネジメントができる人材を育成するために企業ができることは何か、また、外国人マネジメントに必要なスキルセットとは何かを解説いたします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
注目いただきたいのは、異なる文化や考え方を持つ人々と共存していくために押さえておくべきポイントとは何か、ということ。また外国人材のマネジメントに必要なスキルセットとは何か、ということです。
外国人の採用が非常に増えてきていますが、採用後のギャップのために、苦労して採用した外国人材が定着しなかったり、外国人材を部下に持ったリーダーが外国人マネジメントのノウハウがなく大きなストレスを感じて離職を考えたり、という事例が散見されます。また、経営層の判断で外国人材の採用に踏み切ったものの、現場まで採用目的がはっきり伝わっておらず、任されたリーダーのみならずチーム全体が混乱するという事例もあります。
なぜこのようなギャップが生じるのかというと、リーダー層が外国人を受け入れるための準備が不足しているからだと考えます。受け入れ準備といっても、欧米にならった人事制度を新たに作らないと採用できない、ということでは決してありません。講演では、実際に長年日本で働いてきた外国人スタッフの声を交えながら、このポイントについて解説していきます。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「外国人は主張が強くて使いにくい」「日本の常識が通じない」などと、実際に外国人材を部下に持ったことのある方なら一度は感じたことがあるかと思います。私自身も、外国人をマネジメントする中で苦労する点が確かにあります。しかし逆の視点で考えると、彼らもまた、異なる企業文化の中で自分がどう活躍できるのか、どうしたらもっと貢献できるのかを模索しています。
日本人だから、外国人だからと線を引くのではなく、まずはお互いに「違い」を認識し、受け入れることから始める。企業のさらなる成長のため、共存していく方法を見つけるヒントになれば幸いです。
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