株式会社ホープス 代表取締役社長/ICF国際コーチ連盟認定アソシエイト・サーティファイド・コーチ(ACC)
坂井 伸一郎氏
米国GAFAに代表されるグローバル好業績企業の多くが“スキル修得”は各人の自己研鑽・オンライン研修に委ね、対面研修は“Purpose Driven(目的志向)”の醸成と定着につながるものに比重を寄せています。本講演ではその背景説明と定着までの具体的ステップを、米国で導入されている代表的な目的志向研修「Helping Hands Program」をベースにお伝えします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大により、この春の研修を中止・縮小した企業は多いと思います。ではこの事態が収束した後、研修ご担当者は昨年までと同じ内容を同じ回数で行うのでしょうか。また、上長や担当役員はそれを良しとするのでしょうか。私は、企業内研修はこの機に大きく見直されるだろうと考えています。すでに「研修をどう変えていこうか」とお考えの研修ご担当者も、とても多いと思います。
この講演はそのような問題意識をお持ちの研修ご担当者にぜひお聞きいただきたい内容です。社内人材に求められる職務能力はここ数年、確実に細分化・専門化しています。それを研修で補うには自己研さんの支援とオンライン研修の導入が最適でしょう。では、集合対面型の社内研修に今後何を求めるべきなのでしょうか。そのひとつの答えが、今回ご紹介する「Purpose Driven(目的志向)」の醸成です。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
日本国内ではまだあまり聞きなれないかと思いますが、米国では「Purpose Driven(目的志向)」の理解と醸成を狙いとした研修が、社内のさまざまな階層において実施されることがすでに一般的になっています。GAFAと呼ばれる超巨大IT企業はもちろん、さまざまな業界の有名企業において研修が行われているのです。
まずこの「Purpose Driven(目的志向)」研修がどのようなものであるかを、ぜひ皆さまにご紹介したいと考えています。また、その代表的な研修と、米国で評価されている「Helping Hands Program」もご紹介いたします。このプログラムを簡単にご説明すると、組み立て式の簡易義手をチームで制作し、貧困国で腕を失ったとある個人にそれをギフトするというミッションを行うプロセスを通じて、「仕事とは何か?」「商品・サービスは本来何のために存在するのか?」「エンドユーザーを意識することで何が変化するのか?」を体感し理解する、というものです。実によくできた簡易義手キットの現物を当日ご用意するほか、このプログラム受講時に実際に流されるミッション動画もご覧に入れます。従来のいわゆる研修とは全く異なる「リアル・ミッションプログラム」の持つ力を感じていただければ幸いです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「Purpose Driven(目的志向)」の理解と醸成について、これまで企業は上司・部下の人間関係や期初行事を使った役員講話などにその役割を委ねてきました。しかし、現在のように潤沢な正社員数がいない中では、上司・部下の人間関係の希薄化は明確であり、グローバル化と従業員の多様化が進む中では、期初行事の維持も困難です。「Purpose Driven(目的志向)」の理解と醸成を研修において行わなければ、企業は「スキルだけは一人前に持っているが、思いも目的もなく、誰のために何を提供しているのかも説明できない人々の集団」になるでしょう。このような危機感を持っている研修担当の方々にとって、有意義な時間となるようにいたします。
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