株式会社インプレッション・ラーニング 講師
吉成 英紀氏
「悪い情報が現場からあがらなかった」 多くの組織的不正の謝罪会見に共通するキーワード。どの企業も社員は優秀かつ勤勉、平均的に道徳心の高い集団です。先進的なガバナンスも導入、コンプライアンス教育も行っているのです。「悪い情報ほど上司に言いにくい」「上司に言っても変わらない」「あきらめムードの職場」を本気で真っ当な職場に変えるために、組織力を高めるマネジメント法を学びます。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
「コンプライアンスやリスク管理を会社として行ってはいるが、社員一人ひとりの意識が本当に高まっているのか自信が持てない」「他社の不祥事に接するたびに、自社では同様のことは起きないと自信をもって言えない」。このような悩みをもつ経営者、管理職、人事・コンプライアンス担当者、リスク管理担当者にぜひ聞いていただきたい内容です。
コンプライアンス研修や、所定のフォームでの文書化などは行ってきたが、肝心の当事者意識はどうなっているのか……。「形でなく中身」を本当に改善する方法をお知りになりたい方は、ぜひご参加下さい。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
内部統制、コンプライアンス、コーポレートガバナンス、ESGなど、時代に流されながら、何とか表面だけでもキャッチアップしてきたという日本企業が大半です。私は「やっている振り」「アリバイ作り」と呼んでいます。これを全否定はしません。やっている振りが必要な場面も現実にあります。
一方で本当にガバナンス、リスク管理をやりたいという思いも多くの人が持っています。本講演では、日本企業の組織や日本企業で働く人たちに弱点はあるのか、あるとすればそれは何か、アカウンタビリティ、プリンシプル、インテグリティという三つのキーワードを使って一緒に考えていきます。
ガバナンスの中身、リスク管理の前提として、社員の内面において一体何が必要なのか、これまでのコンプライアンス教育では取り上げられてこなかった、しかし最も大切なテーマに焦点を当てます。最も難しいテーマでもあります。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
組織的不正の事例をイントロダクションとして用いながら、優秀、勤勉、道徳心が高く、先進的なガバナンスの仕組みを取り入れてきた企業で、なぜ現実に不祥事が起きたのか、なぜ、現場から正しい情報が上がらなかったのか、どうしたら現場から悪い情報をいち早く上に伝えることができるのかといった点を考察しながら、議論が深まっていきます。
多くの人が持っている誤解や、三つのキーワードがどれほど多くの日本企業にとって重要か、自社に照らして考えていただきます。参加者の皆さまに何かが残る講演になるかと存じますので、大いに期待してください。これまでの法令遵守を中心としたコンプライアンス研修では語られてこなかった、全く新しい視点です。
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