[主催]『日本の人事部』(株式会社アイ・キュー)
[後援]厚生労働省 経済産業省 [会場]大手町サンケイプラザ
講演者インタビュー
働き方改革第2ステージ/リクルート流 個を高めて会社の生産性を上げるマネジメント
株式会社リクルートキャリア HRアセスメントソリューション統括部 開発部 マネージャー/主任研究員
荒金 泰史氏
倒れるほど忙しい人を無くす第1ステージでは、規制やルールが見直された。イキイキと働く人を増やす第2ステージでは、打つべき手は大きく変わる。ヒトはどういう時、最もエネルギーを発揮するのか? カギは制度や調査ではなく、現場のコミュニケーションにある。リクルートが創業以来貫く「個を生かすマネジメント」に、最近のトレンド・テクノロジーを合わせたアプローチをご紹介します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
昨今、お客さまから一番よくうかがうキーワードは「働き方改革」です。まず労働時間の削減・規制から取り組まれ、“第1ステージ”には一旦の目途が立ったので、従業員のモチベーションを上げることで真の生産性向上を図る“第2ステージ”への移行を図りたい、という声も増えてきました。
私たち(株)リクルートキャリア HRアセスメントソリューション統括部は、約50年にわたり、人事・採用アセスメントや従業員満足度調査など、各種アンケートツールの開発・提供を行ってきました。さまざまな角度の“人事ツール”を開発してきた専門家として言えることは、“第2ステージ”においては、90年代から主流であった、「組織」の状態を分析し、「最大多数の最大幸福」を妨げるボトルネックを取り除くアプローチだけでは不十分だということです。個々人の活性化をもたらすのは「現場起点」による「個別性へのフォーカス」です。これは図らずも、リクルートが創業以来標榜し、実践を積み重ねてきたことでもあります。
本講演では、人事領域の国際的なコンファレンス(ATD、SHRM、SIOPなど)で語られているトレンドと、国内における働き方改革の潮流、企業内(現場)で起こりがちな落とし穴、それに対する効果的な解決策・サービス事例をご紹介します。個を生かし、組織を活性化させ、難しい経営環境を勝ち抜く人事のあり方とは? リクルートの事例も含めて、お伝えできればと考えています。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
私たち、(株)リクルートキャリア HRアセスメントソリューション統括部は、50年ほどの歴史を持ち、長らく人事・採用アセスメント(SPI3)や従業員満足度調査など、各種アンケートツールの開発・提供を行ってきました。専門の研究開発部隊を所持し、「働くヒトの心理とはどのようにとらえるべきなのか?」を研究し、測定データの検証を通じ実効性を高めることを、40年以上も続けています。
人事から現場マネージャーまで、企業内のさまざまな方と接していると、人事課題の解決に有効なツール・データが変容してきていると感じます。特に「働き方改革」では、労働時間など表面的なデータを見て、制度やルールだけをいじっていると、かえって現場で疲弊が生じがちだと、多くの企業からうかがいます。「働き方改革」で本当に視える化し、活用すべきはどんなデータなのか? 真の生産性向上に着眼するための視点について、お話ししたいと考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「働き方改革」はきっかけに過ぎず、その本質は、あくまで現代的な経営環境における人材マネジメントのあり方の模索だと考えます。裏返せば、90年代以後続く人事のメガトレンドへの警鐘がそこにはあります。キーワードにとらわれるのでなく、自社の人事/経営を、より強いものにしていくための機会として捉えたい人事の方に、特にお聞きいただきたい内容です。これからの時代に適した人事を行っていくために持っておきたい視点や、その際に浮かび上がってくる従来型の人事ツールの課題について、踏み込んでお話しできればと考えています。自社における人事施策とその効能の実態について、頭に浮かべながらお聞きいただけると幸いです。
- 荒金 泰史氏(あらがね やすし)
- 株式会社リクルートキャリア HRアセスメントソリューション統括部 開発部 マネージャー/主任研究員
- リクルートに入社以来、一貫して人材アセスメント事業に従事。顧客の人事課題に対し、データ/ソフトの両面からソリューションを提供。新たな人事アセスメントの考案・開発と、実証研究の開発業務にも関わる。入社者の早期離職、メンタルヘルス予防、組織活性のマネジメント、HR Technologyの領域に詳しい。
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