――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

女性管理職の登用を促進している企業の多くが課題に挙げること、それは「ロールモデルの不在」です。女性活躍推進の枠組みとは関係なく、常に高いパフォーマンスを発揮する女性管理職も確かに存在します。しかし、多くの女性社員にとってそのような女性はロールモデルとはならず、「あの人みたいにはなれない」「管理職なんて自分には無理」といった反応に帰結してしまいます。

本講演では、こうしたロールモデルの議論から一歩進んで、女性管理職として成功する人物像を具体的な指標と数値で明確化する、「パフォーマンスモデル」という考え方をご紹介します。

女性管理職や候補者の女性が、パフォーマンスモデルという明確な指標を得ることで何が変わるのでしょうか。それは、個々人の課題が明確になること、そして明確な目標に向かって行動することで、「自分も管理職として活躍できる」というイメージを得ることです。

パフォーマンスモデルは本来、各企業の戦略に沿って定義しますが、今回はサイコム・ブレインズがクライアント企業や研修受講者のご協力のもと独自の知見で定義した、いくつかの職種についての「成功する女性管理職のパフォーマンスモデル」を提示いたします。職種ごとに、あるいは男性と比べて違いはあるのか、さまざまな角度から検証した結果をご紹介するとともに、女性管理職の選抜・育成における活用法もご提案いたします。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

サイコム・ブレインズは、「人材育成のイノベーター」をミッションに掲げ、「管理職・経営リーダーの育成」「営業力強化」「グローバル化支援」に関するソリューションを提供しています。研修プログラムの提供だけでなく、クライアントの業績向上につながる継続的なタレントマネジメントの支援を目指しており、近年はアセスメントの有効活用による育成対象者の選抜、個々の課題の明確化、フィードバックによる動機づけなど、より個別性のある育成施策をご提案しています。

私自身は、女性管理職やその候補者、および女性社員を部下に持つ上司を対象とした研修プログラムの開発に取り組むほか、講師・ファシリテーターとしてこの2年間だけでも約2000人の女性社員、1000人の上司と接してきました。本講演ではこうした活動の中での事例も交えながら、お話ししたいと思います。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

アセスメントは人事の皆さまが社員を評価するためだけのものではなく、社員が自己理解を深め、成長するために克服すべき課題を明らかにすることで、学習や職場での実践など、主体的な行動を促進するものでもあります。

本講演でご紹介するプロファイルズ社のアセスメントツール「ProfileXT®」は、自社戦略に基づいたパフォーマンスモデルを軸に据えることができる点で、選抜・育成においてより効果的な施策を打つことが可能です。本講演を通じて、貴社の女性管理職育成をより活性化させるヒントをお持ち帰りいただけたら幸いです。

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