――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

リーダーや管理者のリーダーシップを開発するにあたって、いろいろな研修やトレーニングが行われています。リーダーシップを必要とする理由や目的はさまざまで、社員やメンバーのモチベーションを高め、組織として成果をあげるという場合もあれば、職場の信頼関係が希薄であることやストレスによる心身への負担、過剰労働、うつ病発生予防、トラブルなどへの対策といった目的もあるでしょう。いずれにせよ、リーダー、管理者のリーダーシップが組織の生産性に影響を与えていることは経営者、人事スタッフにとって共通の認識だと思います。その観点から、管理者研修をはじめとして、効果的なリーダーシップ発揮を期待して、リーダーシップ理論、影響力を向上させるプログラム、研修が企業で採用され、また、多くの研修会社からもさまざまなプログラムを提供されています。

今回の講演でお知らせしたいのは、そのようなリーダーシップ開発プログラムの効果性を高める方法です。残念ながらどのプログラムも、「ある」コミュニケーションスキルを持っていないと十分に成果へ結びつけることができず、効果的にリーダーシップを発揮できる受講者が限定的になっています。ご紹介するのは、リーダーシップ発揮の理論やスキルを実践する上で欠かしてはならないコミュニケーションスキルとそのトレーニング研修です。世界40数ヵ国、1000を超える企業で採用され実績をあげているプログラムです。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

「L&Cトレーニング」は、現場で役に立つ、使えるリーダーシップとコミュニケーションのトレーニングを提供する会社として設立いたしました。

私のキャリアは、企業の人事制度、教育制度の取材からはじめ、研修プログラム、教材開発、研修講師として教育研修サービスを提供する経験を経た後、製造業の人事マネジャーとして人事制度・人材育成を推進するなど両サイドのキャリアを持っています。つまり、開発者サイドと企業での実践者の二つの視点で数多くのプログラムに触れ、どんな研修プログラムが現場ではどのような効果があるかを実務的に検証してきました。

特にこの10年は、組織の生産性向上、組織開発の肝となるリーダーシップとコミュニケーションの研修プログラムの導入に力を注いできました。管理者に限らず、若手リーダー、現場リーダーの育成も対象にしています。その成果を、多くの企業にお届けしたいと考えています。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

本講演は、リーダーシップ発揮の効果を高めるコミュニケーションスキルについて扱います。特に欠けてはならないスキルをみなさんと確認したいと考えています。

日本でもこれまで、コミュニケーションスキルの研修プログラムが行われてきましたが、スキルが正しく理解され、教えられていないケースもあります。たとえば「積極的傾聴（Active Listening）」です。オリジナルはシンプルなスキルですが、日本では姿勢、心構え、考え方といった内容に変化してしまっています。これでは期待する研修効果が得られないのも当たり前です。

正しい基本を共有し、また、皆さまの疑問にもお答えする時間にしたいと考えております。

• この記事をシェア