日本の人事部「HRカンファレンス2017-春-」 人の採用・育成・マネジメントに携わる皆さまが集う、日本最大のHRイベント
2017年5月16日(火)・17日(水)・18日(木)・19日(金)開催 [会場]大手町サンケイプラザ [後援]厚生労働省

講演者インタビュー

日本の人事部「HRカンファレンス2017-春-」トップ講演者インタビュー> 後藤 匡史氏(株式会社シナプス 取締役)インタビュー

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経営者がどれだけ叫んでもなぜ「顧客視点」は現場に浸透しないのか?

後藤 匡史氏 photo

株式会社シナプス 取締役

後藤 匡史氏

顧客の声、顧客ニーズが重要なことは誰でも知っています。一方で、それを徹底的に収集し、真摯に耳を傾け、戦略的に活用している企業は極めて少ないです。なぜ、経営者の多くが顧客視点の重要性を認識しながらも現場まで伝わっていないのか。顧客視点を徹底する企業の先進事例をご紹介しながら、戦略の構築から現場の行動定着に至るまで、どのように組織に浸透させるかお話しします。

―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

講演でお伝えしたいのは、どうやって顧客思考の組織を作り上げるか、ということです。顧客第一主義、CUSTMER FIRSTは多くの企業が掲げていることですが、実際にそれが徹底できているかというと、まだまだ不十分でしょう。

徹底できている企業は、経営トップが強く推進していった結果、企業文化として確立しています。つまり、強いリーダーシップによる影響が大きいのが実情です。では、経営トップの強いリーダーシップがなければ、実現しないのでしょうか。我々は、カリスマ経営者の存在がなくても、十分にできるものと考えています。

シナプスでは数多くのお客様にマーケティング・コンサルティングや研修を提供していますが、あるタイミングで組織の行動スタイルが大きく変わる瞬間があります。それは、VOC:Voice Of Customer、顧客の声の活用です。顧客の声を実際に聞く、そこから本質的なニーズを見出す、という経験を経ることで、組織は顧客を向き始めます。結局、最大のカギは、「具体的に行動させること」なのです。顧客と接し、顧客の声を聴き、そこから本質的なニーズをくみ取る経験によって、顧客の重要性を理解するのです。

講演では事例紹介だけでなく、具体的な方法や考えるべきポイントなども含めてお話ししたいと思います。

―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

シナプスは、マーケティングや新規事業にかかわるコンサルティングと、マーケティング人材育成事業を主領域としていますが、近年、お客様のメンバーと一緒にプロジェクトを推進するワークショップスタイルが増えてきました。その中でも私自身は、数多くのプロジェクトのファシリテーターとして関わり、お客様の組織に「VOC」をインストールしてきました。プロジェクトの中には「顧客の声など考えたこともなかった」という方もいらっしゃいましたが、プロジェクトを推進する中でスキルと意識が向上し、その結果、組織の旗振り役として活躍される姿も見ています。

今回の講演ではこれまでの経験などをお話しするだけでなく、ファシリテーターのテクニックなどもご紹介できればと思います。

―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

「顧客第一」は、多くの企業で数年に一度は重要経営課題になる、古くて新しいテーマです。ご覧いただいている方の中にはそのたびにさまざまな施策を実施したけれど、結果、何も変わらなかった、という経験をされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

自分の会社の本質的な課題は何か、どのようなアプローチで変革していくべきなのかを考えるためには、まず自社の状況がどうなっているのかを認識しておいたほうがいいでしょう。

本講演では、参加者同士の意見交換の時間も設ける予定です。参加された皆さんと一緒に考える場にしたいと思います。

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講演者プロフィール
後藤 匡史氏(ごとう まさふみ)
株式会社シナプス 取締役
10年間のコンサルタント経験で、消費財・産業材、一部上場企業・ベンチャーなど数多くの企業を支援。その結果、多くの企業が陥る「顧客不在の戦略」から、真のニーズを中心とした組織へと数多くの企業を変貌させてきた実績を持つ。1973年生まれ、2007年シナプス入社、2008年から現職。

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