講演者インタビュー

――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

金澤：人財分析の中核であるパーソナリティ理論と、その活用についてご案内いたします。パーソナリティ理論そのものがあまり活用されていない面があり、パーソナリティモデルやそれに対するアプローチを分かりやすく、また、どのようにすれば使えるようになるのかを体験することができます。

弊社の人財分析ツールは活用のしやすさを追求し、改定を行いながらお客様にご利用いただいていますが、今回はそのフルバージョンを体験できます。役割行動の核にある「認識の持ち方」が組織の生産性にどのように影響しているのか、コンピテンシーや性質、気質といったものがその「認識の持ち方」とどのような関係にあるのかを、学習することが可能です。

また、このような個々人のデータを集合すると、組織としてどのような状態になるのか、この分析から組織のパフォーマンスが高いのか、低いのかといった状態が想定されます。人財面からの組織活性化のアプローチをご理解いただけるきっかけにしていただければ幸いです。

ここ数年で、タレントマネジメントの考え方を検討される組織が飛躍的に増えています。「次世代リーダーの育成」を中心に、採用から一貫して人財面の効果性を高めようとしています。総合的なタレントマネジメントを計画実施していく上で、人財分析の手法をその一助として体験していただきたいと思います。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

金澤：弊社は、長年、人事・人財面に携わってきたコンサルティングスタッフを中心に、「タレントマネジメント」の研究を続けています。人事制度も年功序列から職能主義へ、それが成果主義へ、さらに役割主義に転換しています。この変遷の背景には、人財と給与の関係をどうするかという課題が横たわっています。企業は支払い能力の範囲でしか、人件費を運用できません。支払い能力を高める為には売上を増やし、利益を積み増す方法をどうするか、経営戦略や事業戦略の問題と切り離せません。この問題を解決するために取り組んだ目標管理も個人に焦点が当たり、集団が機能せず、うまく成果につなげられません。

「良い人財を採用・育成しなければ」といって採用や教育に力を入れようとしますが、なかなか採用や教育の成果も上がらないと渋い顔をされます。これらは人財の状態がよく分からないから起こる現象です。今回のセミナーが解決の糸口となることを期待しています。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

金澤：弊社の調査では、人財がパフォーマンスに及ぼす影響は38％となっています。商品やチャネル、価格といった要因や外部環境、組織や制度などの要因がありますが、人財面のこの38％が付加価値を向上させる最大の要因であることには疑う余地はありません。効果的に人財を採用・育成・活用・処遇していくための人財分析の手法をご体験ください。

また、キャリア開発のように継続的に人財をフォローしていく上でも、人財分析は機能します。キャリアプラトー（キャリアが伸びなくなる現象）に陥らず、キャリアを充実させていくための一助として考えることができます。サービス開始からわずか数年で、既に150社のクライアントが活用されています。