講演者インタビュー
人事の生産性向上に向けたBPO活用術 経験豊富なアウトソーサーを使い倒す
エイチアールワン株式会社 代表取締役社長
武谷 啓氏
人事制度やプロセスは個社によって異なるものであり、いくら標準化を進めても統一できるものではありません。つまり、完全な標準化は無理ということを前提に、アウトソーサーの標準機能やプロセスをどれだけたくさん取り込んでいけるかが生産性向上のカギになります。アウトソーサーは何百社という経験を通じて多種多様な企業の制度・プロセスに精通しています。アウトソーサーを上手に使って生産性向上を図る方法を解説します。
(協賛:HOYAサービス株式会社)
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
武谷:この10年程度、特にリーマンショック後の経済不況から現在に至るまで、中堅中小企業の人事給与の外部委託(アウトソーシング)は完全に一般化しました。また、自前主義の傾向が強かった大企業でも、設立後20年以上を経過する自社シェアードサービスセンターの行き詰まりを背景に、人事給与業務をアウトソーシングを選択する事例が急増しています。
このような背景から、アウトソーシングの論点は今や「なぜアウトソーシングするのか」といったWHYの問いから、「いかにアウトソーシングをうまく利用するか」というHOWの問いに移ってきています。本講演では、後者の問いを中心に取り上げ、人事給与業務における生産性向上策について論じたいと思います。
具体的には以下の内容を中心に、弊社の事例などを交えてお話しする予定です。
■アウトソーサーの分類・役割 ~同じ人事給与計算アウトソーシングでもさまざまな形態・サービスレベルがある
■業務標準化とその限界 ~業務を形成する組織、プロセス、処理機能(システムなど)、データ、およびルールにおいて、アウトソーサーが標準化するもの、顧客が担うべきものは何か
■アウトソーサーが目指そうとする標準化手法 ~集約化・標準化・効率化のアプローチ、集約化のための組織の枠組み、誰でも業務を行えるようにする仕組み、事務を支援するシステム機能 など
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
武谷:エイチアールワンは、大企業から中堅中小企業向けに人事給与業務のフルアウトソーシングサービスを展開するリーディングカンパニーです。その提供サービスは、人事発令や従業員情報などにおける人事情報管理事務から給与計算業務、福利厚生業務など企業の人事部門における事務作業を幅広くカバーするとともに、システム面でもASPサービスとして人事給与システムや従業員向けのワークフローシステム(身上変更、勤務管理、明細閲覧、年末調整など)をご提供しています。対応する企業規模・ニーズも1万人を超える規模を持つ大手企業のシェアードサービスの業務移管から、1000人前後の中堅中小企業の人事給与業務の効率化など、幅広く対応することが可能です。また、セキュリティーや事業継続(BCP)など一社で進めるには負担の大きい投資・対策も、多数の企業にサービスを提供する弊社サービスを利用されることで、安価に実現することができます。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
武谷:本講演は以下の状況にある方々に向けて、お話しする予定です。
■自社の人事給与業務をアウトソーシングしようとしている方、これから検討しようとしている方
■既にアウトソーシングを利用しているが、より幅広いサービスの提供を望んでいる方
■グループ企業の人事給与シェアードサービスセンターなどでの生産性向上に悩まれている方、シェアードサービスセンターの将来の組織的方向性を検討されている方、あるいはシェアードサービスセンターをこれから構築しようとしている方
■人事給与システムあるいは勤務管理システムなど、従業員入力・閲覧システムの導入・更改を予定されている方
- エイチアールワン株式会社
代表取締役社長 - 武谷 啓氏(たけや けい)
- 1986年4月 住友信託銀行入社 福岡支店 1990年4月 通商産業省出向 1992年4月 住友信託銀行 東京中央営業部 1994年6月 住友信託銀行 人事部 2002年5月 人事サービス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長 2009年10月 エイチアールワン株式会社 代表取締役社長
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
- 〒107-0062 東京都港区南青山2-2-3 ヒューリック青山外苑東通ビル6階
- E-mail:hrc@jinjibu.jp