講演者インタビュー
企業が取り組むべき、ノンネイティブ・コミュニケーション時代のビジネス英語とは
一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会 IP事業本部長
安藤 益代氏
グローバル化が進み、英語を母国語としないノンネイティブ同士のコミュニケーション機会が増加しています。またIT技術の進化に伴い、テレビ会議・電話会議などが増え、英語でのコミュニケーションを難しくする要素も増えてきています。本講演では、ビジネスミーティングにおける英語コミュニケーションに関する調査から見えてきた課題や事例と共に、人事が今後取り組むべき、社員のスピーキング力アップのヒントをご紹介します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
安藤:近年、グローバル化が急速に進展し、企業の海外進出、海外企業とのパートナーシップ、日本国内における外国人の雇用や外国企業のM&Aによる人材交流など、ビジネスシーンにおいて日本人が外国人とコミュニケーションを図る必要性が急増しています。また、ビジネス市場がアジアを含め世界に広がったことで、英語を母国語としないノンネイティブ同士のコミュニケーション機会も増えています。さらにIT技術の進化に伴い、テレビ・電話・インターネット会議などが増え、英語でのコミュニケーションを難しくする要素も増えています。このような環境で、日本人が本来のビジネススキルを発揮するためには、どのように対応すれば良いのでしょうか。
本講演では、大学英語教育学会(JACET)との共同研究として実施した、企業の管理職を対象とする「ビジネスミーティングにおける英語コミュニケーション」に関するアンケート調査、インタビュー調査から見えてきた課題や事例と共に、人事が今後取り組むべき、グローバル人材育成に向けた社員のスピーキング力アップのヒントをご紹介します。また、課題解決策の一つとして「聞く・読む・話す・書く」の4技能を測定する実践的な英語力測定指標、TOEICテスト・TOEICスピーキングテスト/ライティングテストのグローバル人事戦略における効果的な活用法もご紹介します。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
安藤:国際ビジネスコミュニケーション協会は「グローバルコミュニティーにおける円滑なコミュニケーションの促進」をミッションとし、TOEICプログラムの実施・運営をはじめ、グローバル人材育成をサポートするための活動を行っています。特に英語力に関するデータ分析、調査の結果は多方面で活用されています。TOEICテスト、TOEICスピーキングテスト/ライティングテスト、TOEIC Bridge 合計258万人の膨大な受験者データに基づき、毎年TOEICプログラム データ&アナリシスを発行。受験者スコアデータを業種、職種、役職(社会人)、学校種、学部、学年(学生)などのさまざまな切り口で分析し、アンケート調査への回答項目とあわせて紹介しています。また、「上場企業における英語活用実態調査」を2年に一度実施し、ビジネスにおける英語の活用状況とTOEICスコアの活用について定点観測しています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
安藤:グローバル化が進む中、皆さまの会社でも社員の英語コミュニケーション力のアップは、切実な問題ではないでしょうか。当協会が学会と共同実施した「企業が求めるビジネスミーティング英語力調査」では、企業で国際業務に携わる管理職の方々に、英語会議で困難に感じていることをアンケート調査、インタビュー調査形式でお伺いし、多数のリアリティーあふれるご意見をお寄せいただきました。
本講演では、調査から明らかになった課題を共有させていただくとともに、それらを解決するための人事・教育面におけるヒントをご提示したいと考えています。当協会からの情報提供をきっかけに、ご来場の皆さま同士での意見交換の場にもなれば幸いです。
- 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会 IP事業本部長
- 安藤 益代氏(あんどう ますよ)
- 国際ビジネスコミュニケーション協会におけるTOEICプログラムの企業・学校向けマーケティング、普及、実施責任者として、企業・学校におけるリスニング、リーディング、スピーキング、ライティング4技能の測定とグローバル人材育成をサポート。17年の国際教育、学校経営コンサルティング経験を持つ。
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
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