講演者インタビュー

――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

山田：過労死やうつ病、メンタルヘルスという言葉は、昨今さまざまな紙面やメディアをにぎわしています。それに起因したトラブルも後を絶たず、特にメンタルヘルス・精神疾患に関して対応に苦慮している企業を多く見かけます。もちろん、そういったトラブルを防ぐべく労働時間管理や健康診断は行われています。しかし、それでも働いていれば病気になったり、命を落としたりしているのが現状なのです。また年々、これらの問題に対して政府や法律は企業側の責任を追求する傾向が強くなっており、その一環として「ストレスチェック法案」も成立いたしました。待ったなしのこの状況で、企業は何に注意し、どういった形でメンタルヘルス問題に取り組むべきなのでしょうか。

本講演では産業医であり心療内科医でもある私が、多くの企業や患者を診てきた経験を元に、企業が陥りがちな罠と会社に戻ったらすぐに実施できる対策・ノウハウをケースメソッドや実際のチェックシートを用いて、お教えいたします。自社の状態を可視化し、課題を特定し、五つのステップで会社のメンタルヘルス対応の質を驚くほど向上させる事が可能です。会場の皆さまとの対話を通じながら、形だけではない実戦的なメンタルヘルスを、留意点をしっかり踏まえながらお伝えします。対話型、実践型の講演になる予定なので、ご期待ください。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

山田：弊社は医師である私と大手企業で営業・人事経験のある飯盛、そしてエンジニアというバランスの良い構成が強みです。私自身が一般内科・心療内科の医師かつ産業医であるので、医学的見地及び労働安全衛生に関してはかなり得意としています。また、飯盛は富士通・リクルートで営業・人事を経験しており、HR領域に精通しています。そこにエンジニアを加え、医療・産業衛生・人事のノウハウを融合したWebサービス「Catchball」を企業向けに開発し、質の高いヘルスケアサービスの提供をサポートしています。

クライアント企業は一部上場企業からベンチャーまで幅広く、ステージに応じた社員のヘルスケアを推進しています。単なる医師の意見だけでなく、データに基づき地に足の着いたサービス提供をできるのも弊社の強みです。その知見を今回の講演では、特にメンタルヘルスの部分について特化し、いかんなく公開いたします。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

山田：「ストレスチェック義務化」法案が成立し、企業のメンタルヘルス対策の重要度は増すばかりですが、多くの情報が錯綜し混乱されている方もいらっしゃるかと存じます。また、既に多くの課題を抱えながら、なかなか解決策や最良の方法が見いだせない人事の方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回の講演では、私が心療内科の医師として１万人以上の患者さんと接して得た知見、現役の産業医としてクライアント企業に対して提供している内容、さらには病院の経営企画室長時代の体験などを交え、会社に戻ったらすぐ実践できるノウハウも公開いたします。皆さまのご参加をお待ちしております。