講演者インタビュー
2014内定者の実態から、2015新入社員研修をリ・デザインする
株式会社ファーストキャリア 代表取締役社長
若鍋 孝司氏
完全な売り手市場となり、内定辞退が当たり前となった2015採用。教育研修への影響を「2014内定者の実態」最新レポートを読み解きながら、「2015新入社員研修」を“リ・デザイン”する肝をお伝えします。素直・まじめで言われたことをしっかりやる強みの反面、心理的・感覚的に対応できなそうだとブラック認定しがちな昨今の新人。年々変化する学習スタイルに合わせ、研修やOJTが意味ある機会になるよう、企画の幅を広げていただきます。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
若鍋:今年は、次年度の新入社員研修の企画が早まっています。本講演が行われる頃には、「もう決まりました」という企業も多いのではないかと思います。これから考え始めようとしている企業にとっては、決まった企業の取り組み内容は参考になるでしょうから、そういったナレッジの共有も講演内では行っていきます。
あまり悲観的になりたくないのですが、最近の新人は表面的に合わせることがどんどん上手になっています。講師として接していると、注意せずにそのまま放置していたために、よりその傾向が強くなっていると感じることが多々あります。
しかし、そうやって研修が問題なく終わっても、困るのは現場です。OJTにどうつなげていくか、経験から学んで活かすことができる(経験学習サイクルが回る)新入社員をどう作っていくか、そして、1年目・2年目と続く最初のステージ(ファーストキャリア)に何を求めるのか……。若手育成の企画担当者が思考しなければならないことは多いのです。当然「現状」を押さえて発想することが求められますから、本講演では来期入社する予定の内定者がどのような思考・行動の傾向を持っているかを知り、適切な学ばせ方・導き方を理解することをポイントに進めていきます。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
若鍋:私たちは、社名のとおり、会社に入って最初のキャリアを築く方々の支援に特化した会社です。年間2万名にもおよぶ新入社員・若手社員研修実施の経験から、彼ら彼女たちがいち早く(自社にとって)一人前の社員に成長するために何が必要なのか、それをどう学ぶと効果的なのかを追及し続けてきました。
振り返れば、2014年度新入社員は、これまでの経験の幅(レーン)が狭いため、自分の対応範囲外(左右のガーター:極端な自虐or極端な他責)に落ちてしまいがちな、「成長できないアマチュアボウラー」と表現できました。2015年度に向けても、毎年“少しずつ違う”新入社員の本質と背景を見極めて、育成施策をアレンジしていきたいものです。どうすれば「今どきの新入社員に変化をもたらすことができるのか」について、具体的なソリューションをご紹介します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
若鍋:2015年度新入社員研修の企画のポイントを知りたい方には、ぜひご参加いただきたいと考えています。企業によって「これから新入社員研修を企画する」「例年決まっているプログラムの運営方法を考える」「抜本的に見直す方針が出ている」「講師としてどうアプローチしようか考えたい」など、さまざまなニーズがありますが、ズバリそれにお応えします。弊社の研修商品・サービスのプレゼンを行うわけではありません。自社で研修プログラムを内製化している方も、具体的なヒントやTIPSをお持ち帰りになることが可能ですので、新人研修に対して感じていらっしゃることを思い描きながらご参加ください。
- 株式会社ファーストキャリア
代表取締役社長 - 若鍋 孝司氏(わかなべ こうじ)
- 株式会社ニチレイ人事部にて制度改革・研修業務に従事。株式会社セルムを経て、2006年に株式会社ファーストキャリアを設立、代表取締役社長に就任。企業における本質的な若手人材育成の実現を推進している。著書:「20代でファーストキャリアを築ける人、築けない人』『草食系男子×肉食系女子、どちらが育つか?』
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
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