株式会社オフィス・アニバーサリー 代表取締役社長
北方 伸樹氏
どうすれば強いリーダーシップで動いてきたトップダウン型組織から社員が自発的に成果をあげるボトムアップ型組織へ変革できるのでしょうか? 先代社長から会社を引き継いで、組織風土改革に取り組んだ支援先企業の成功事例を紹介します。成功のためのキモは、組織のタテの関係とヨコの関係を変えることです。具体的に何をして何が起こったのかをお伝えし、貴社の組織変革の方向性を提示します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
今回ご紹介する事例のように、強いリーダーシップの文化の中で指示待ちになっている社員を自発的に動けるようにしたいという課題をお持ちの方はもちろんのこと、逆に、職場の雰囲気はいいのだけれど今ひとつ成果につながらず、達成感が薄いという課題についても解決のヒントを得られる内容です。また、部門間の壁があってなかなか協力しあえない関係になってしまっている組織にも有効です。業務課題そのものだと対立して話せなくても、部下マネジメントという共通の悩みであれば深く対話ができるからです。いったんお互いの考え方や背景が理解できると、業務課題についても話しやすい状態が生まれます。
さらに、最近ストレスチェックを導入してストレスが洗い出されたのはいいけれど、どうしたらいいかわからないというケースにも役立つと思います。上司の「あり方」が影響している場合には解決の糸口になるはずです。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
成果のあがる組織を作りたいと考えている方は多いと思います。組織改革のためのさまざまな手法があり、検討されたり実践してみていらっしゃることとでしょう。弊社の取り組みは組織開発の原則的な考え方であるダニエル・キムの「組織の成功循環モデル」にもとづいています。組織で成果をあげるためには、まず関係の質を良くし、それを足がかりに思考の質を高めます。その結果行動の質が良くなり、それが結果につながれば、さらに関係の質が良くなるという循環です。これを、弊社は「部下をコーチする」取り組みの中で上司・部下との間で実現し、「部下をコーチした体験について話し合う」場の中で上司同士の間でも実現しているのです。これを具体的にどうやって実現しているのかをぜひ聞いていただきたいです。
今回ご紹介する株式会社45アイズの事例は、弊社にとっても学びの大きい取り組みでした。もともと現社長に私がエグゼクティブ・コーチングを行っていて、成果をあげるために大切なことは何かを十分に理解いただいていました。社長のご理解のもとに外部からサポートし、全社的に取り組みを進めることで早く、高い成果が得られることがわかったのです。私が想定していた以上の手応えがありました。この成果の内容も聞きどころと言えるでしょう。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
多くの企業のサポートをさせていただいていますが、一つとしてまったく同じケースはありません。つまり、「これさえやればよい」とか「たった一つの組織の変革方法」というものを探し求めても落胆するだけです。しかし、それらのケースに共通するセオリーは存在します。そのセオリーから個別具体的に、多くの場合は取り組みを進めながら考えていくことになります。今回ご紹介する事例やセオリーを参考にして、貴社なりのアプローチの仕方をどう組み立てていくのかを考える機会にしていただきたいです。
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