株式会社Consulente HYAKUNEN 代表取締役社長
前山 匡右氏
欧米に始まったパフォーマンスマネジメント改革が日本でも広がっています。雇用労働に関する社会課題が働き方改革というテーマに統合され、大きな経営課題になっている今、主体性とエンゲージメントを高め、活性化した組織を実現する意味のある人事施策を展開していくには何が必要か。人事制度改定だけでなく、教育や関係性への介入など、人事施策を横断するデータを用いたアプローチをご紹介します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
VUCAという複雑性の高い環境変化の時代に、従来と異なるアプローチで人材や組織の力を引き出そうとする「パフォーマンス・マネジメント」の変革が欧米では進んできました。単なる人事制度や面談制度、教育研修の刷新ではなく、「HR GOES AGILE」とも言われる、人事部門全体が一定の基準を現場に当てはめたり、盲目的にベストプラクティスを導入するような試みを脱し、エンプロイー・エクスペリエンスとエンゲージメントを高め、主体的で挑戦的な組織を創ろうとする試みです。一方で日本では、まだまだ流行りの施策を導入する、なんとなく制度改定を繰り返す人事部門が多いのが現状でもあります。さまざまな想いを持ちながら、いまいち腑に落ちない施策の繰り返しに陥り、結果的に「毒にも薬にもならない施策に留まっている」と感じている経営者や人事部門の方々に、ビジネス成果や現場の変革に資する人事部門の在あり方を考えていただけると思います。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
経営における人事の重要性には疑いの余地はありませんが、実際に創業経営者や人事担当の方々に話をうかがうと、さまざまな施策を打ってはいるものの、効果がわからないままであることがほとんどです。人事施策だけはPDCA、仮説検証サイクルがないのです。人事担当者の方々もさまざまな知見を取り入れ施策に反映されているのですが、組織をどのようなストーリーで良くしていくのか?効果のある打ち手になっているか?という点については、ご自身でも正直自信がない。そこで企業や組織をより良く変えていくために、人材マネジメントをどのように刷新していくことができるのか。流行りの手法やビジネスワードを盲信するのではなく、企業の規模や業界はもとより、自社のMISSION(存在意義)やVALUE(価値観)を大切にしながら、人・組織に関わっていく新しい人事部門のあり方を考えていく必要があります。講演では、DATAという素材に、人事部門の経験や直感を組み合わせ、仮説を構築し、探索的に人事制度改定や教育内容を刷新し、現場と共に変わっていく人事部門へと転換していく方法をお話しいたします。講演では、大企業・中堅企業の実際の事例を紹介しながら、毒にも薬にもならない人事施策をいかに終わらせようとしているのか、その生のストーリーを共有します。自社にはまだ早い、とDATA活用に苦手意識がある方にも、その効果や意味を理解していただける内容となっています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
弊社は、企業変革を多数行ってきたコンサルタントやデータサイエンティスト、経営学者などが参画しているコンサルティング・教育ファームです。さまざまな知見にもとづき、クラインアントの方々と共に人事部門にどのような変化を生み出しているのかを知っていただき、ご自身の企業での人事施策の意図は何なのか?実施方法は適切で効果は出ているのか?などを考えながら参加していただけると多くのヒントが得られるのではないかと思います。また、自社でのDATA活用などに対して、情報収集をされたい方々にも、弊社のアプローチは参考になるものと思います。
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