講演者インタビュー
『育成文化を創れ!』OJTを考える ~OJT制度支援を通じて見えてきたもの~
株式会社グローネス・コンサルティング 代表取締役
為広 雅夫氏
弊社は20年に渡り、多くの企業でOJT制度の設計と定着を手がけてきました。その中で見えてきたものは、「研修をやれば良い」といった単純なものではなく、現場長を巻き込んだ「組織的な取り組み」が重要だということです。本講演では、弊社がご支援をしている「大手メーカー様」の事例を交えながら、OJTを形骸化させること無く、現場での人材育成を推進していく秘訣をお伝えします。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
「仕事を通じた人材育成=OJT」は、企業内人材育成の根幹です。どの人事・人材開発担当者も「OJTは重要」と語ります。ではOJTを推進するために、本社人事・人材開発部門は、どのような取り組みを行っているでしょうか。
(1)現場に要請し、新人指導担当者を選抜
(2)一日~二日間の導入研修、フォロー研修を実施
(3)月一回程度の面談と育成計画書の提出を義務付け
大抵の企業では、上記のような取り組みを行いながらも、結果としては「現場の人材育成(OJT)が十分でなく、課題が残る」とおっしゃいます。OJTを現場に根付かせるために、具体的にどのような施策が必要なのか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
20年近くに渡ってOJT支援を続けてきたグローネスの結論は、「先輩が後輩を指導するのは当たり前」という規範や文化を組織内に根付かせるためには、指導担当者のみならず、職場長や新入社員など、さまざまなステークホルダーの協力が必要だということです。人事・人材開発担当者は研修企画をするだけではなく、「育成の文化」を根付かせるための「職場開発」を企画しなければならないのです。
本講演では、弊社が5年間に渡ってOJT支援を行い、育成文化の醸成に成功をした大手メーカーを事例に、OJTを根付かせるためには何が必要なのか、人事・人材開発担当者はどのように動かなければならないのかを提言いたします。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
グローネス・コンサルティングは、お客さまと長期にわたるパートナーシップのもと、「育成文化の醸成」をご支援することを強みとしています。OJTの実態は各社各様です。職場によっても変わります。画一的な研修の実施だけでは、OJTの文化を作ることはできません。グローネスでは、制度づくりから運用に至るまで、ご担当者さまと共に考え、悩み、お客さまに合わせた各社各様の「OJTソリューション」を開発していきます。
こうした姿勢をご評価頂き、現在では大手のIT企業やメーカー、あるいはB2Cのサービス業まで、幅広い業種・業界で、育成文化の醸成をご支援しております。「制度設計の留意点」「運用時に発生するリスク」「現場への根回し」など、研修企画という枠を超えて、ナレッジ、ノウハウを蓄積し続けています。
「OJTについてなら、答えられないものは無い」お客さまにそう認知されることを目指しています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
講師として独立をして約20年、数多くの「OJTトレーナー研修」に登壇してきました。トレーナー研修の内容を受講者にしっかりとお伝えする、という講師としての想いは変わっていません。しかしその一方で、「研修の限界」をこの20年間に幾度も感じました。
OJTを本気で推進するのであれば、研修という枠を超えて「制度および運用全般」で関わる必要がある。新人や職場長を巻き込み、組織全体でOJTに向き合わなければならない。これまでの経験から、私はそう確信しています。
本講演では、グローネスが蓄積をしたノウハウをまとめ、育成文化醸成に向けてのヒントをご提供したいと考えています。
- 為広 雅夫氏(ためひろ まさお)
- 株式会社グローネス・コンサルティング 代表取締役
- 年間研修担当日数は200日以上、研修実施リピート率90%を越える。 熱意と勢いのあるスタイルの教育は多くのクライアントと受講者に共感を呼んでいる。 特にマネジメント経験を活かした管理職研修、OJTトレーナー研修、キャリア開発研修は、受講者から 高い評価をいただいている。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
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