――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

津田：講演では実際に私たちが関わった、二つの組織の物語をお話しします。伝統と格式のある大きな企業の衰退と復活の物語と、伸び盛りの新しい業態の店舗が業績最下位から日本一に躍進する物語です。受講される方の企業が歴史のある老舗であっても、設立間もない新興企業であっても、また100名を越える中堅以上の組織でも、10人足らずの小さな組織でも、きっと自社の事業と社員の活性化の参考になるストーリーです。

現在は、何期も連続で成長して来た会社の経営者が「何を作ればヒットするのか分からない」「これ以上どうすれば生産性が上がるのか思いつかない」と、次の打ち手に悩む時代です。しかし、変化の波や成長のチャンスはいつも仕事の現場で起きています。日々現場で働く社員が、その波やチャンスをとらえて会社に報告し、新しい売り方や作り方を提案することが実現すれば、会社はまだまだ成長できるはずです。それには、経営者になったつもりで考え行動し、積極的に周りをグングン巻き込む「燃えるリーダーシップ」を持つ社員が必要です。

しかし、現実はその逆で、「指示待ち」「前例踏襲」「言われたことだけやる」社員が何と多いことか。いくら技術や知識の教育をし新しい設備を入れても、社員が「その気」にならなければ、何も変わりません。どうすれば社員を変えて「全員をリーダーにする」ことができるのか？　その魔法のかけ方をお伝えします。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

津田：株式会社ワークハピネスは「個が輝く強い組織への変革を支援する」組織改革のプロ集団、コンサルティングファームです。日本企業、外資グローバル企業、官公庁、金融機関、農協など、様々な組織経営の現場に関わって来た「実務を知る」コンサルタントの集団だからこそ、机上の理想の理論ではなく、その業界・業態を取り巻く環境や、組織固有の歴史や成長のステージに合わせた、本質的で効果的なプログラムを提供し、実行する力を持っています。

組織を貫く経営理念である「シェアード・バリュー」の構築・再定義から、戦略計画の立案、組織体制の構築、システムや制度の改革、人材能力向上の支援まで、組織変革のあらゆる側面に対応しながら、「今、あなたの組織にとって最も優先順位の高い、そして効果的な改革の方法」について、ご指南しご支援いたします。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

津田：より効果的に受講していただくために、「これまで我が社が成功して来た成功要因は何か？」について考えを巡らし、その答えを持ってお越しいただきたいと思います。これまでの自社の歴史を10年きざみに振り返り、その時代環境の中で「伸びた理由」「顧客に受け入れられた理由」を検討すれば、その答えは出ます。

また、さらにその過去の成功要因が、今の時代には逆に「こだわり」となり「売上・利益の伸びや商品・販路開発等の邪魔をしていないか？」「こだわっているのは誰で、それはなぜか？」についても自問しておいてください。事前の少しの準備があれば、講演から自社の変革の大きなヒントを得ることができると思います。