目標管理不全、評価力不足等を克服した他社事例に見る
人事評価制度改革と運用手法
株式会社新経営サービス 常務取締役 人事戦略研究所 所長
山口 俊一氏
人事評価制度に問題を抱える会社は、少なくありません。目標管理やコンピテンシー評価が機能していないケースも目立ちます。社員の納得性を高め、本来の目的である人材育成や動機づけにつなげるには、どうすればよいか?人事制度改革に豊富な実績を持つ講師が、①問題別の解決方法 ②職種別・評価基準 ③評価者訓練と運用フォロー 等の実践的かつ簡潔な手法を、他社事例や豊富なサンプル資料をふまえてご紹介します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
山口:目標管理を軸とした人事評価制度を導入する企業が増えています。しかし、思うように機能していない会社も少なくありません。現象としては「運用に時間や手間がかかりすぎる」「目標設定が会社方針とズレている・あいまい・役割レベルと合っていない」「評価者間のバラつきが大きい」といったことです。しかし、より本質的な問題は、評価が給与や賞与を決める査定としてしか位置づけられておらず、会社や部門目標を浸透させ、社員の意欲や行動改善を促すという本来の目的に役立っていないことです。これらは、制度設計の見直しだけでなく、評価者教育や評価調整方法の改善など運用力強化で改善することが可能です。事実、評価制度が上手く機能している会社と、そうでない会社が明らかに存在します。
今回の講演では、弊社が実際にお手伝いさせていただいた企業様の事例やサンプルをまじえながら、実践的かつ簡潔な解決策をご紹介したいと考えております。
目標管理制度に変わる成果評価基準を取り入れたケース、制度は残しつつ運用方法を改善したケース、部門ごとの「持ち点方式」で評価のバラつきを解決したケースなどさまざまです。人事評価制度の改善を考えの企業に最適な内容となっています。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
山口:弊社の人事戦略研究所は、過去400社以上の人事制度改革を支援してきた実績があり、企業ごとの業種業態や職種に関する豊富なノウハウを有しています。また、いわゆる「パッケージ」で人事制度をお客様に提供するのではなく、豊富なノウハウを生かして、企業の実情に沿った柔軟な制度設計・導入スタイルが特徴です。所属するコンサルタントも、退職金・採用・定年再雇用といった人事の個別課題に精通している者や、特定の業種を得意とする者と豊富なタレントが揃ってますので、企業の抱えるあらゆる人事課題を対応することが可能です。
私は当研究所所長として、中小企業から上場企業まで、ほとんどの業種企業のコンサルティングを展開。10冊以上の人事関連書籍を執筆し、全国の商工会議所や銀行などでの講演活動も豊富です。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
山口:人事制度で課題を抱える企業は多いと思います。人事制度というと給与や賞与といった賃金制度に意識が向きがちですが、賃金制度を機能させるにも人事評価制度がカギとなります。通常は半日程度の講演内容ですが、そのエキスをコンパクトに凝縮してお話しします。制度面、運用面と個々の課題は個別に違ってくるとは思いますが、講演でご紹介する事例やサンプルが、少しでも人事担当の皆さまのヒントになれば幸いです。
- 株式会社新経営サービス
常務取締役 人事戦略研究所 所長 - 山口俊一氏(やまぐち・しゅんいち)
- 人事コンサルタントとして20年超。過去400社以上の人事制度改革を支援してきた人事戦略研究所を率いる。 成果主義人事、職種別賃金、業績連動型賞与、評価連動給与など、時代を先取りした人事制度のあり方を提唱しながら、企業の実情に沿った柔軟な制度設計・導入スタイルを貫く。人事関連の著書は10冊以上。