beyond globalグループ President & CEO
森田 英一氏
コロナにより、グローバルな人の動きが制限され、駐在員の位置付けが大きく変わりました。世界が急激に変化する中で、日本企業のグローバル化は残念ながら遅れています。本講演では、日本とアジアにて多くのグローバル人材を育成する当社が、アジアから見た日本企業海外現地法人のリアルと、グローバルリーダー育成の事例を元に日本企業のグローバル力底上げに必要な手法を解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
新型コロナウイルス感染症により、時代が大きく変化し、グローバル化の次の波がすぐそこまで押し寄せています。オンライン化の加速、国をまたいだ移動の制限によって駐在員制度なども大きな見直しが必要になっている一方、日本のグローバル人材育成の手法の多くは長年変わっていません。
複雑に絡み合う課題に直面されている日本企業も多く、当社も以下のような相談をいただくようになりました。
・海外で活躍できる日本人が圧倒的に不足し、M&Aをしても、マネジメントする人材がいない
・駐在員が、海外現地ビジネスの拡大、ローカル社員のマネジメントに苦戦している
・駐在員の移動が難しく、ローカル社員に次世代リーダーとして活躍してもらう必要がある
・優秀なローカル社員を惹きつけるための、ジョブ型人事制度をどのように整備すべきか
今回の講演では、皆さまが直面されているさまざまなグローバル人事上の課題に対して、アジア、日本、両方の視点から事例をご紹介したいと考えています。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
日本とアジア、両方の視点から、他では聞けないような、日本企業で起きているグローバル化のリアルな課題や育成事例を俯瞰的にお伝えできることだと思います。
これまで日本企業の海外現地法人の多くは、日本の本社で優秀な人材を選抜、育成し、駐在員として派遣することが当たり前でした。しかし、世界情勢が大きく変化する中、現地の人材が優秀になっている一方で、日本人のグローバル対応力はそれほど強化されておらず、グローバルリーダーとして活躍できる日本人が圧倒的に足りていないのが実情です。昔と比べると、ローカル人材がレベルアップしているのに対して駐在員がレベルダウンしているという声もお聞きします。
駐在員制度が制度疲労を起こし、現地の優秀な社員が辞める負の遺産となりつつあります。もはや、日本人だけでマネジメントをすることには限界が生じており、これからのグローバルリーダー育成は、日本と海外現地の両面から行うこと、現地にあった制度の整備が重要だと考えます。
新型コロナウイルス感染症の流行により、海外派遣が難しいことから、グローバル人材育成が思うように進んでいない企業も多いのではないでしょうか。本講演では、リモートでも効果を発揮できる海外マネジメントや、海外フィールドワーク型研修によるグローバルリーダー育成など、最新のグローバルリーダー育成の事例を基に日本企業のグローバル力の底上げに必要な手法を解説します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
当社の講演に興味をお持ちの人事部門の皆さまの多くは、国内だけでなく海外も含めた複雑に絡み合う人事課題に日々頭を悩まされ、従来までの育成のあり方を大きく変える必要性に迫られているのではないでしょうか。
日本企業がグローバルに生き残る一つのカギは、国境を越えて連携した人材育成、制度の整備を行うことであると当社では考えています。
今回の講演では、日本とアジアの両方にて日々企業の人事課題に向き合う立場として、さまざまな事例をご紹介し、駐在員制度などをアップデートした、新時代のグローバル人材育成についての示唆をお持ち帰りいただければ幸いです。
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