日本アイ・ビー・エム株式会社 エンゲージメント&エクスペリエンス事業責任者
佐藤 一樹氏
ニューノーマルの時代が訪れ、会社のリモート化が更に進むことは確実です。この状況では社員同士の接点も少なくなり、本音が「見えない化」しています。社員満足度調査を実施し対応する企業もありますが、それは顧客満足につながっているのでしょうか? 本講演では、顧客満足につながる新時代の社員エンゲージメントとエクスペリエンスの高め方の3つのポイントを明らかにします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
コロナ禍においてリモートワークを始めたり、本格化させたりしたものの、社員の本音がわからず、モチベーションの維持・向上に苦心している経営者の方や人事部の方を対象とした内容となっております。
これまで社員満足度調査などを試してきたものの、ビジネス利益につながるような成果を出せているのか疑問だ、という方にも示唆をご提示できると考えております。社員満足度調査は労働環境の改善の一助となってきたことに疑いの余地はありませんが、昨今の研究で従業員満足度とパフォーマンスの間に相関はなく、むしろ「社員のぶら下がり化」を生んでいるという指摘も出ています。一方、社員のエンゲージメント(貢献意欲)は、パフォーマンスを40%上げ、離職を14%下げ、顧客満足度を18%上げるという研究結果も出ています。
そのエンゲージメントをどのように見える化し、改善サイクルをどのように構築するのか、その方法をお伝えします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
本講演では、コロナ禍における環境変化と、テクノロジーの進化といった二つの激流に対して、どのように社員のエンゲージメントを高めるのか、その重要性と具体的な方法をお伝えいたします。
重要性については昨今の研究の成果をまとめ、社員意識調査のメインテーマが満足度からエンゲージメント(貢献意欲)とエクスペリエンス(体験)にシフトしているというお話をさせていただきます。
また具体的な方法については、
1.どのように社員のエンゲージメントおよびエクスペリエンスを「見える化」するのか
2.どうすれば「見える化」データから各組織が自律的に分析・施策立案・実行・効果測定の改善サイクルを回せるようになるのか
3.改善アクションを立てるにあたって、最も効果的である社員個人に最適化されたアクションをタイムリーにとることは可能なのか
といった疑問に対する回答をお伝えいたします。
この講演では先述した通り、テクノロジーの進化によってどんなことが可能になってきているのか、という視点も含めてお伝えしようと思います。コロナ禍において社員が抱える問題に対してテクノロジーを使ってクイックに解決するためのヒントをお伝えできると考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
コロナが収束すること、それは全人類の願いです。一方で、コロナがもたらした人々の価値観や働き方の変化は不可逆です。このモメンタムの中で、タイムリーにこの変化に対応していくこと、それがこの厳しいビジネス環境を乗り切るためには必要なことだと考えています。本講演では働く人全員がこの状況下でも幸せに働けるような環境を作るための議論を皆さまと一緒に深めていきたいと考えています。
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