株式会社インヴィニオ 代表取締役/エデューサー
土井 哲氏
DX、グローバル化、リモートワーク等が進展する中、差異化された価値を創出・提供し続けるために、従業員にはどのような知識・スキルを身につけてもらってキャリアを形成してもらうのか。鍵を握るのは「これから求められる組織能力」の定義です。本講演では、実例をもとに、求められる組織能力の明確化、ジョブの定義・ジョブ遂行のためのスキルマップの導出まで、具体的な流れをご紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
DX、グローバル化、テレワークなどが進展する中、自社が「社会的意義のある価値」「差異化された独自性の高い価値」を提供できる企業として生き残っていくために、本当に必要で重要なジョブの定義行いたいと考えている方、また、そのジョブ遂行のために、社員にどのような知識やスキルを身につけてもらう必要があるのか、未来志向で社員の育成体系を再構築したいと考えている方のための講演です。
未来のジョブやスキルマップを描く上で鍵を握るのが「組織能力(Capability)」という概念です。顧客や社会に対して差異化された価値を提供するとき、組織は何ができていなければならないのか、何が揃っている必要があるのか、築き上げるべき組織能力を言語化することで、その実現に必要なジョブやそのジョブの遂行に必要な知識・スキルを導いていく具体的手法を紹介します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
未来志向でのジョブの定義、スキルマップ策定の手法を紹介します。
「戦略」と「組織・人材」。多くの企業では、経営企画室や事業部が戦略の立案を、人事部が人材育成の企画を、という役割分担が行われてきました。しかし、両者の連携が取れていない場合、ビジョンや中期経営計画、戦略を実現するための人材育成が進まず、いつまで経っても計画が達成されない、ということが起こり得ます。ここ数年、DXを戦略の中核に据える企業が増えましたが、実際に成果が上がったと感じている企業は5%に満たないという調査結果も、この連携の難しさを示唆しているのではないでしょうか。
戦略と人材を整合的にデザインするポイントは、戦略の実現に必要な「これからの組織能力」を明確に定義することです。本講演では、この「組織能力」という概念をわかりやすく説明するとともに、組織能力の発揮に必要な未来のジョブをどのように特定するのか、またそのジョブを遂行するために必要となる未来のスキルマップをどのように作成するのか、人事部門だけで抱え込むのではなく、現場のリーダーを巻き込みながら作り上げていく手法をご紹介します。スキルマップが完成することで、現場で開発すべきスキル、人事部門中心に全社的に開発に取り組むべきスキルを区分でき、どのように育成するのが効果的か、育成体系再構築の指針が得られます。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
この10年「組織開発」という言葉を耳にする機会が増えました。インヴィニオは「組織能力」の開発こそが組織開発であると考えます。「組織開発とは、組織の健全さ、効果性、自己革新力を高めるために、組織を理解し、発展させ、変革していく、計画的で協働的な過程である」というウォリックの言葉の、効果性と自己革新力に私たちは焦点を当てます。ここでいう効果性とは戦略遂行という観点からの効果性です。変化の激しい今、これなら顧客から支持され勝ち残っていけるという自信が持てない限り、心理的安全性も生まれないのではないかと考えます。人材開発を通じて自社を差異化し、独自性の高い会社に変えていきましょう。
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