株式会社エイチ・ティー
会社と社員のありたい姿の実現を目指す「じぶん戦略」
社員のキャリア自律を促す、より多くの企業と出会いたい
澤村 暢子さん(株式会社エイチ・ティー キャリアコンサルタント)
組織・人の変革を支援するプロフェッショナル集団として、さまざまなコンサルティングや研修サービスを提供する、株式会社エイチ・ティー。同社がいま注力しているサービスが、コンサルティングとコーチングのメソッドを掛け合わせた「じぶん戦略」だ。その特徴や魅力をいかにアピールしているのか。ブランド認知はもちろん、新規顧客との接点づくりに向けて『日本の人事部』がどう貢献しているのか。キャリアコンサルタントの澤村暢子さんにお話をうかがった。
組織変革と社員変革により、“人生100年時代”の働き方を具現化する
事業を通じてどのような課題を解決したいのか、創業の背景や目指すビジョンを踏まえて教えてください。
人生100年時代を迎えようとしている今、「組織」と「人」の関係は、終身雇用のような固定的関係から、相互の価値尊重に基づく選択的関係へと変化しつつあります。そうした中、私たちエイチ・ティーは、「人生100年時代に合わせた、企業そしてそこに属する人々の新しい働き方変革を支援する」をミッションとして、2017年1月に設立されました。当初から、ジョブ型人事制度など新たな人事の仕組みへの転換、その実現に向けたチェンジマネジメント、ITテクノロジーを活用したBPR支援などのコンサルティングサービスを提供しています。
現在の事業について教えてください。
中軸となる事業は二つあります。一つ目は、組織変革に向けた事業で、創業当初から提供しています。具体的には、以下の三点を手掛けています。第一に、新たな時代における人材マネジメントの構築に向けて、事業戦略の策定から人事戦略の策定、人事制度改革までをトータルで支援する「人事・組織改革支援」。第二に、組織における人材開発ポリシーの策定や人材開発計画策定などを一貫して提供する「人材開発支援」。第三に、業務プロセスを改善して企業の戦略実現を支援する「業務プロセス改革支援」です。特に人事制度と戦略を絡めて緻密な支援ができるのは、当社の強みと言えます。
もう一つの柱は、社員の変革に向けた事業で、自律型キャリア開発プログラム「じぶん戦略」と、その策定を行うために必要な思考研修を提供しています。「じぶん戦略」は、2019年秋にローンチしました。その特徴は、当社が企業戦略で使っているフレームワークと、キャリアコンサルタントによるコーチングメソッドを掛け合わせたプログラムになっていること。それを活かして、会社と個人との相互理解・相互信頼と意識変革を促しています。私自身もキャリアコンサルタントとして、「じぶん戦略」をメインに担当しています。
「じぶん戦略」のこれまでのマーケティング施策について、実施背景や目的、効果などを教えてください。あわせて、マーケティング活動をする中で直面した困難、課題があれば教えてください。
実は、「じぶん戦略」は当初、BtoCのサービスとして立ち上げました。主に学生や社会人の方が対象でしたが、社員のキャリア自律が叫ばれつつあったこともあり、事業としてのさらなる発展をめざして、BtoB領域への拡大を図ったのです。
方向性は変えましたが、具体的なマーケティング施策を展開していたわけではありません。元々、当社のクライアントは、社長をはじめとする中心メンバーの人脈や、お客さまからのご紹介によるものがほとんど。それだけで、ある程度は事業が回っていたんです。「じぶん戦略」も、基本は人脈を活用し、既存クライアントにトライアルをお勧めするところから着手しました。
一方で当社には、人的リソースをコンテンツの開発や研修自体の価値向上に充てたいという思いもありましたが、マーケティングの専任者はもちろん、その方面に精通しているメンバーも在籍していません。マーケティングの経験が乏しいなか、他社の事例を参考にSNSでのプロモーション、メールマガジンやYouTube、4コマ漫画などの配信を行っていました。しかし、社内の人的リソースだけでマーケティングのPDCAを回すことは難しく、人脈以外の方法でコンスタントに新規顧客にアプローチする仕組みを作ることが、長年の課題でした。
『HRカンファレンス』への登壇により新たな顧客との接点を築く
『日本の人事部』のサービスを利用しようと思われた背景や、実際にお使いいただいているサービスをお聞かせください。
社長の照井は前職の頃から『日本の人事部』とお付き合いがありました。ただ、独立当初は人脈だけで十分に仕事が確保できていたこともあって、すぐにサービスを利用しませんでした。
『日本の人事部』に依頼するようになったのは、創業から数年が経過した頃です。事業の拡大を目指すには、つながりのない会社にもアプローチしていく必要があると考えたからです。
まずは、『日本の人事部』のソリューション紹介ページに自社情報やサービス概要、セミナーの告知を掲載しました。その後、2021年11月に、当社の幹部が『HRカンファレンス』に登壇。以来、連続で登壇しています。
『日本の人事部』に対する評価をできるだけ率直に教えてください。
『HRカンファレンス』に参加するようになってからは、そこから得たリードに対するアプローチをメインに動いています。おかげで、人脈以外のルートで新規のお客さまとの接点を持てるようになりました。実際に受注へつながっているほか、現在ご検討していただいている企業もあるなど、大きな成果につながっています。
新たな顧客へのアプローチに手応えを感じていますが、『HRカンファレンス』後のフォローには課題を感じることもあります。具体的には、資料請求止まりで、その後の接点がなかなかつくれないことです。
こうした悩みに対して、『日本の人事部』の営業担当は、まるで社員のように寄り添ってサポートしてくれます。2023年秋には『日本の人事部』主催の「自主勉強会」に参加し、講演スライドの構成や作成のノウハウを学ばせてもらいました。どうすれば視聴者に最後まで飽きずに聴いていただけるのか、どんな工夫をすれば興味を持っていただけるかなど、かなり実践的な内容だったのでありがたかったですね。それを踏まえて、2023年11月の『HRカンファレンス』には、私も初めて登壇しました。
認知はもちろん、その先への仕掛けも課題。継続的な支援を希望
今後の貴社の事業展開とあわせ、『日本の人事部』に期待することを教えてください。
当社にとって、新たなお客さまとの接点をどう構築していくかは大きなテーマです。そのため『日本の人事部』には、新たな人事部門の方々への認知はもちろん、その後の商談のファーストステップにつながるような取り組みも考えてもらえるとうれしいですね。また、当社のサービスと自社のサービスをセットでご提案してくれるパートナー企業と接点を持つことができたらと考えているので、それも支援してほしいと考えています。
『日本の人事部』の担当営業は、私の質問や悩みごとに対して、いつも丁寧かつ的確に応えてくれます。本来の商材とはちがう相談にも真摯に受け応えしてくれるので、とても助かっています。つい最近は、ブランディングを目的とした書籍の出版に関して、アドバイスしてもらいました。そこから派生して『日本の人事部』上での書籍の広報プランも提案してもらっています。
素晴らしい営業の方であるからこそ、要求レベルが高くなってしまうかもしれませんが、これからも末永くお世話になりたいと思っています。