HRのオピニオンリーダー100人が提言、日本の人事を考える情報誌 「日本の人事部 LEADERS(リーダーズ)」

日本の人事部「HRアワード2021」受賞者インタビュー

副業人財の受け入れでオープンイノベーションを起こす
働き方の不可逆な変化を追い風に、ヤフーが切り拓く「ギグパートナー制度」

湯川 高康さん(ヤフー株式会社 執行役員 コーポレートグループ ピープル・デベロップメント統括本部長 兼 チーフ・コンディショニング・オフィサー(CCO))

ヤフー株式会社 執行役員 コーポレートグループ ピープル・デベロップメント統括本部長
兼 チーフ・コンディショニング・オフィサー(CCO)湯川高康さん

日本の人事部「HRアワード2021」企業人事部門 最優秀賞に輝いた、ヤフー株式会社。2020年10月より、リモートワーク回数上限撤廃・フレックス勤務のコアタイム廃止という新しい働き方に移行するのと同時に、副業人財を受け入れ、オープンイノベーションの創出を目指す「ギグパートナー制度」の開始を発表しました。この取り組みは全国的に話題になり、現在も多様な人財と協業し、成功事例を生み出しています。ヤフーのコーポレートグループPD統括本部長 湯川高康さんに、「ギグパートナー制度」が始まった背景や具体的な取り組み内容、ヤフーが考える「働き方のアップデート」についてお話をうかがいました。

Profile

ゆかわ・たかやす/青山学院大学経済学部卒。1992年、全日空エンタプライズ株式会社入社、人事全般に従事。2003年5月、ヤフー株式会社入社。採用、労務、給与厚生を担当。2014年4月より本部長として、人事とオフィス部門を管掌。2016年、働き方改革を推進。2018年、執行役員ピープル・デベロップメント統括本部長に就任し、2019年4月よりCCO(Chief Conditioning Officer)を兼務(現職)。

リモートワーク施策とセットで推進した「ギグパートナー制度」

「HRアワード」企業人事部門 最優秀賞の受賞、おめでとうございます。受賞の感想をお聞かせください。

ありがとうございます。「ギグパートナー制度」はまだ始まったばかりの取り組みです。これから実績を積み上げていかなければならない段階ですが、このチャレンジ自体を評価していただいたこと大変うれしく思います。

これからの時代、優秀な人財から選ばれる企業であるためには、個人への柔軟な働き方の提供が必須ではないでしょうか。ただ、実際にさまざまな雇用形態の方を受け入れるにあたって、運用面の障壁は少なくありません。

雇用の流動化、個人のウェルビーイングの実現に向けた先行事例として、この「ギグパートナー制度」を必ず成功させたいと考えています。

貴社では、「ギグパートナー制度」に先駆けて全社的に働き方の制度を大きく変更し、先進的な取り組みを行っていらっしゃいます。

ヤフーでは、もともと2014年からオフィス以外の好きな場所でリモートワークができる「どこでもオフィス」制度を設けています。そして2020年10月には、リモートワークの回数制限およびフレックスタイム勤務のコアタイムを廃止しました。

2020年8月に、全社員を対象にアンケートを取ったところ、実に9割以上の従業員がリモートワークに対して「業務の生産性について問題ない・向上した」と回答したからです。コロナ禍で社員それぞれの在宅勤務の環境が最適化されてきたことも、先ほどの取り組みを行うことになった理由の一つです。

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